実際のパワハラ事例。マイナンバー提出にまつわるパワハラ
2016年3月3日
マイナンバー制度がはじまって、職場や会社からマイナンバー提出を求められた方は多いかと思います。
もちろん、提出をされた方もいらっしゃるでしょう。
反面、提出しないように考えている方もいらっしゃるでしょう。
①事業所は法律で定められた書類に従業員のマイナンバーを記載して提出する義務があります。
②ですが、事業所はマイナンバーの提出を従業員に義務付けたり、強制はできません。
しかし、その理解が不十分で、事業所のマイナンバー提出義務を「従業員のマイナンバー提出義務」と誤解して、
強制的に従業員にマイナンバーを提出させようとする事業所や担当者が実際に出てきています。
とある会社でのことですが、こんなことがありました。
アルバイトAさんが、勤めている会社からマイナンバー提出を求められました。
Aさんは、マイナンバー提出の義務はないことを知っていたので、数回求められても、断り続けてきました。
ところが、度が過ぎると思うほど何回も求めてきたので、Aさんは担当者である社員Bさんに訊きました。
「私には提出する義務はないですよね?」
すると、Bさんは、
「ある。義務はあります。国が決めたことだから、君は出さなければいけない。」
その後、AさんBさんはマイナンバー提出義務のある無いで口論となりましたが、そこに今度部長のCさんがAさんに言いました。
「もし、出さなかったら雇用ができなくなるとか、君にとって不利なことしかないよ。それに君がいくら拒否しても会社は全員提出を目指しているから、提出するまで求めるし、家までとりに行くよ。」
分かりますでしょうか?
社員の誤解と目標達成優先のマインドが、従業員はマイナンバー提出義務が無い(つまり、提出するしないの選択がある)権利を侵害し、マイナンバー提出を強制するというパワーハラスメントになっているのです。
マイナンバーは従業員が会社や職場に提出する義務はありません。それに伴うパワーハラスメントに注意しましょう!