パワハラ事例:職場の仲間が自殺に至ったのを見かねたパワハラ相談事例
2014年10月20日
今回は、私が対応したパワハラ事例について、ご紹介します。
この事例は、数名が対象となっており、その中のCさんが私にはじめて相談させていただいた時点で、既に1名が自殺に至っておりました。かなり深刻な状況です。ひとまず解決に至りましたが、命がかえって来る訳ではありません。
■事例概要
会社の方針転換に伴い、リストラ策として、経営者である専務Aが権限をもって4人の営業マン(40代~50代)を理由もなく、
① 一方的に降格・減給(2013年4月)し、
② 業務内容を変更(担当を全て外し、全くの新規開拓営業)
③ 営業ツールさえも与えず(移動に必要な車・資料を与えない)
④ 成績があがらないという理由でたった、半年で子会社への出向を命じた(しかも、営業ではなく、生産管理部門)
⑤ この間、事あるごとに対象になった4人を責め続けた。
⑥ また、4人のうちの1人Bは降格・減給をきっかけに家庭内不和が起こり、奥様がうつ病発症、そして6月にB自身が自死した。
■事例背景
・この会社は過去5年間で赤字を出しておらず、しかも自己資本比率を28%から45%まで引き上げている。
・対象となった4人の前年の成績は、対前年比80%~120%と決して、降格・減給となるようなものではなかった。(つまり、正当性が無い)
・ 専務Aはもともと社員間で「問題あり」と思われており、部下側の訴えにより左遷されたことがある。報復的な意味合いもあったのではないかと疑われる
・4月1日付で秘密裏に就業規則を改定した(違法な改定、改定には労働者の合意と労働基準監督署への届出が必要
この事例は、違法性のある降格・減給及び就業規則の改定が明確だったため、ユニオンを通して団体交渉をしてもらい、
・就業規則を元に戻す
・降格処分の取り消し
・減給処分の取り消し及び、減給分の支払い
ということで決着がつきました。
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実際のパワハラ相談事例1 中途で入ってきた上司の言動が・・・これってパワハラですか?
実際のパワハラ相談事例2 相談事例:盗撮と脅し
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