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事例紹介

女性保育士パワハラ訴訟:元事務長に賠償命令 元主任解雇は無効−−地裁支部 福島

2014年5月18日

2013年8月20日毎日新聞の記事です。

http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20130820ddlk07040068000c.html

(引用はじめ)

須賀川市の社会福祉法人「和(なごみ)」が経営する柏城保育園で同法人役員の男性事務長(当時)からパワーハラスメントや不当待遇を受けたとして、元女性保育士と看護師計12人が法人と元事務長を相手に慰謝料など総額1320万円の支払いを求めた訴訟の判決が16日、福島地裁郡山支部であった。野口宣大裁判長は10人に対しパワハラや一部にセクハラがあったと認め、法人と元事務長に1人4万~33万円、総額111万円の支払いを命じた。残る2人の訴えは棄却した。

また、同園の元主任保育士が懲戒解雇の無効とパワハラによる損害賠償として110万円と給与の支払いを求めた訴訟の判決も同日あり、野口裁判長は解雇は無効と判断し、法人と元事務長に未払い給与約66万円とパワハラに対する慰謝料など66万円の賠償を命じた。

元事務長側の弁護士は「パワハラの証言は伝聞情報で、不法行為と結論する根拠が不明だ」として、控訴する考えを明らかにした。

判決によると、元事務長は2009年から11年にかけ、しばしば不機嫌になり職員を「バカヤロー」「ふざけんな」と怒鳴り、遊戯室の柵が園児に危険だと意見した保育士には「だったら死んじまえ」などと発言。法人の理事長や市に相談した職員に解雇、減給、格下げなどの処分を下した。同園では開園の09年4月から11年3月までに約20人が退職した。

法人と元事務長側は弁論で発言を否認し「仮にそのような事実があったとしても、社会生活でのトラブルであり、社会人として受忍すべきもので違法ではない」と主張してきた。

野口裁判長は元事務長の発言について、「頻度、継続性を踏まえると、社会通念上許される限度を超え、(相手に)不当な心理的負荷を蓄積させる」と結論づけた。また、法人については「適切に対応しなかったことは、職場環境配慮義務違反に当たり、共同不法行為責任を負う」とした。【藤原章生】

(引用終わり)

 

上記文中に、「頻度、継続性を踏まえると、社会通念上許される限度を超え、(相手に)不当な心理的負荷を蓄積させる」とあります。つまり、常軌を逸した行為が頻繁で継続された場合は、心理的な負担を与えることを、裁判所が認めるという事例です。

最近では、労災認定の際に心理負荷表によって、精神障害の認定を行いますが、この判例は、その一基準を示したものといえます。