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事例紹介

なぜハラスメントが生じ、被害者はそれを我慢してしまうのか

2018年3月13日

2018年3月13日 日経ウーマンオンラインの記事です。

http://wol.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/022100172/022200002/

 

【引用はじめ】
「#MeToo」という運動が各国で注目を集め続けています。それは、セクハラを受けたことがある女性が、声を上げにくいその事実について「me too」と証言することで、まん延するハラスメント問題を顕在化させるというもの。日本においても、多くの人たちが声を上げ始めています。この記事では、ハラスメントが生じる要因などについて、ハーバード大学ウェザーヘッド国際関係センター日米プログラム研究員として市民運動の国際比較研究を行う鎌田華乃子さんに教えていただきます。

数多くのハラスメントが「なかったこと」にされてしまう理由

日経ウーマンオンラインでは、職場で受けたハラスメントに関する読者アンケートを実施しました。すると、1カ月あまりで900名以上もの方々から自身の体験を語る声が寄せられたのです。

そこには、セクハラについてはもちろん、モラハラやマタハラなどあらゆるハラスメントについて、さまざまなケースが書きつづられていました。

読者アンケート記事 
◆酔った上司から体の関係を迫られ、路上で無理やりキスをされた。
◆上司から、ライン交換を求められたり自宅に招待されたりする。
◆制服のサイズや体型を同僚たちの前で発表され、笑われた。
◆上司から「適齢期になって一度も結婚をしたことがないのは一種の障害」と言われた。
◆独身で子どもがいないことを理由に、大量の仕事を当然のこととして任される。
◆上司から「会社の戦力になるまでは妊娠するな」と言われた。
◆育児休暇を取る時、同僚から「周りに迷惑を掛けるから、私なら退職する」「こちらから辞めろとは言えない」など、暗に退職を勧められた。
◆自分よりも学歴が上だという理由で、職場の先輩たちから嫌がらせを受けた。

しかし、このようなハラスメントを受けながらも、改善に向けた行動を起こせたという人は決して多くありません。大半の人が、不快な思いを抱えながらもそのまま耐えてきたのです。

それではなぜ、私たちはハラスメントを我慢してしまうのでしょうか。

鎌田さんは、原因の一つに「『これは仕方がないことだから受け入れなければならない』と思ってしまう状況がある」と言います。

「たとえ嫌なことを言われたり、理不尽な思いをしたりしても『そうあるべきなんだ』『自分が従わなければ』と思ってしまう。知らず知らずのうち、凝り固まった先入観に自分を押し込んで我慢してしまうケースがほとんどです」

実際に鎌田さんも、新卒で入社した企業で上司から性暴力を受けたものの、心に秘めて耐え続けていたという経緯があります。

「恥ずかしいことだと思い、長年、身近な人にも相談することができませんでした。後日その上司に『私は同意していなかった』と告げたのですが、『受け入れたあなたが悪い』と言われました。そのこともあって自分を責め、『私は同意していたんだ』と記憶を塗り替えたんです。

たとえ被害を訴えて声を上げたところで、社内での信頼が厚い上司が守られ、新入りの私がクビになることは目に見えていましたから、そのことを恐れる気持ちもありました。そして『逃げなかった自分が悪いんだ』と自責の思いを強く持ち、『受け入れなければいけないことなんだ』と自分に思い込ませ、我慢していたんです」

ハラスメントとそうでない言動の違いとは

受け手にとっては大きな心の傷となるハラスメント。ただ、第三者からは判断が難しいケースもあります。

例えば、「上司に妊娠を報告したら『そろそろだと思った』と言われて嫌だった」というケース。もちろん、その場の空気は当事者にしか分からないものですが、「上司にプライベートなことを聞かれて嫌だ」と感じる人もいれば、「上司が仕事上だけでなく、自分のことを気にかけてくれていると知ってうれしい」と感じる人もいるかもしれない。

もしかすると、この発言をした上司にしても、ハラスメントと受け取られるとは思いもよらなかったかもしれません。アンケートでも、「実は私がハラスメントをした側になったことがあります。自分でもショックでしたが、無意識のうちに妊娠中の後輩にひどいことを言ったようで、総務に呼び出され注意を受けました。気を使っていたつもりが逆にマタハラで困らせていたようです」という女性のコメントがありました。

このように、相手との関係性や当事者の感情によって、ハラスメントと感じること・感じないことの線引きは曖昧になるのです。

こうした曖昧さに対して鎌田さんは、「その人が『嫌だ』と思ったら、それはハラスメントだと思ってほしい」といいます。

「そう言われると、細かな言動にまで気を配らなければならず面倒だと感じる人もいるかもしれませんが、たとえ面倒でもそうした『思いを巡らせる』こと自体が、ハラスメントをなくし、よりよい人間関係を築くための一歩になるはずです」

「日本ではずっと、組織のヒエラルキーの中で人間関係をつくることが当たり前になっていました。その影響もあり、『この人はどう感じるだろうか』という個人の思いを尊重するのではなく、『私はこういう立場だからこうしていい』『こういう立場だから、こういう我慢をするべき』といった型にはめて、人間関係を構築するようになったのではないかと思います。

「あまりにも当然のものとしてヒエラルキーが存在するため、権力を持つ立場の人(上司など)は、そのことに無自覚になりがちだというのも事実です。しかし権力は、性暴力をはじめとするハラスメントを行うためのものではありません。その力を誤認することなく、あくまでも個人を尊重した言動を心掛けることが、ハラスメントの根本解決につながるのではないでしょうか」

鎌田さんは、上司からの性暴力を受けたことにより、自分に自信が持てずいつもどこかおびえて過ごすようになっていたのだといいます。しかし「自分の人生を自分で歩みたい」という思いから、声を上げて社会を変えることについて学ぼうと留学を決意。NPOなどでの活動をする中で、「性暴力を受けて15年後にやっと、記憶を取り戻して向き合うことができた」といいます。

「幸いだったのは私が勇気を出して話した友人たちが『あなたは全然悪くない。上司は地位を利用して暴力を振るったんだ』とはっきり言ってくれたことでした。それまで私は自分が受けたことが暴力だと思っていませんでした。でも、暴力と認識できたことで、暴力を受けても生き抜いてこられた自分を褒めてあげたい、と思えるようになりました」

活動を続ける中で、日本は110年刑法が変わっておらず、レイプの定義が国際的に見ても非常に狭いこと、海外では地位関係性を利用して性行為をした場合は犯罪になるが、日本は暴行や脅迫がないと犯罪にならないということを知ったそうです。

「私が15年間『自分が悪かったんだ』と思って苦しんできた大きな原因の一つに、この法律があると思いました。そこで自分の学んできた社会運動のリーダーシップを活用しようと思い、刑法性犯罪のキャンペーンをやろうと、『しあわせなみだ』『性暴力と刑法を考える当事者の会』『明日少女隊』の3団体に声を掛け、2016年9月から本格的に活動を開始し、2017年6月の刑法改正の実現に貢献できました」

次回は、鎌田さんがそうした学びと活動の中で得た「ハラスメントへの対処法」をお伝えします。
【引用終わり】

ハラスメントの多くが見えない理由の一つに、「声をあげると、なにをされるかわからない」というのが、あります。

ですが、経営者からみると、これは是非声をあげてほしいのです。声をあげることで、見えなかった「人」の経営課題があきらかになり、会社が良い方向へ変わっていく契機になっていきます。

職場環境改善工房では、個人相談から、ハラスメントなどの状況を会社に改善していただくための声の上げ方のサポートをさせていただいております。

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