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事例紹介

[マタハラ被害] 職場から一掃しないと 南日本新聞 社説

2015年5月15日

2015年5月9日 南日本新聞の社説です。

http://373news.com/_column/syasetu.php?ym=201505&storyid=66194

 

【引用はじめ】

育児休業などを終えてから原則1年以内に女性が不利益な取り扱いを受けた場合は、直ちに違法と判断する。「業務上必要だった」と主張する企業には、詳しい説明を求める。

こんな内容の通達を厚生労働省が全国の労働局に出した。鹿児島労働局は「本人が仮に同意したとしても、直ちに問題がないとは言えなくなった」とする。

使用者側に一段と厳しくなった背景には、昨年秋の最高裁判決がある。

最高裁は妊娠後に降格されたとする女性の訴えで、「妊娠による降格は男女雇用機会均等法が原則禁止している」とし、「女性が自由意思で同意しているか、特殊事情がなければ違法で無効」とする初判断を示した。

妊娠や出産を理由に不当な扱いを受けるマタニティーハラスメント(マタハラ)ではことし4月、札幌地裁も使用者側に損害賠償を命じたばかりだ。

子育てしやすい職場づくりは、少子高齢化の進む日本にとっても重要である。雇用機会均等法の原則を重視する傾向は今後も変わらないだろうし、また変えてはなるまい。

現実には採用から配置、昇進、賃金、育児休業の取得率やセクハラに至るまで、男女差のある企業が少なくなさそうだ。

マタハラ被害にとどめず、あらゆる性差別を職場から一掃する。司法と行政の警告をきっかけにして、企業自ら意識改革に取り組んでいきたい。

新たな通達によると、妊娠、出産と「時間的に近接」している不利益な取り扱いは違法性が疑われる、と判断される。各地の労働局による相談受け付けのハードルが下がりそうだ。

被害相談を受けた各労働局は本人、企業の双方から事情を聴く。企業には赤字累積など経営に関するデータの提出を求めたり、適切に指導していたかなどを記録で調べたりする。

マタハラ被害を訴えても「能力不足が理由」などと反論され、泣き寝入りしてしまうケースが多かった、とされる。確かに因果関係の立証は難しそうだ。

企業に説明責任を課すことで、言い逃れを防ぐ一定の効果はあるだろう。

厚労省によると、マタハラ関連の相談は2013年度に全国で約3000件、鹿児島労働局管内は46件に上った。

こうした数字は氷山の一角だろう。派遣社員やパート社員を含めて、声を上げられない人に寄り添う行政を期待する。

【引用終わり】