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パワハラは、裁判の訴状で、どのような法律的根拠で書かれるの?

2015年4月8日

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パワハラにおいては、ひどい人格権侵害の言動が伴うことがあります。

では、裁判で提訴する場合、人格権侵害の言動はどのように扱うのでしょうか。

私が支援している裁判の訴状から見てみましょう。被告は某地方都市にある、コミュニティーFMとその社長と局長Yです。

この裁判では、原告が、被告Yからのメールや会議の議事録、録音を数多くの保存していた為、

特にメールを有効活用して、被告Y及び社長Hが共同で原告に共同でパワーハラスメントをしていた様子を訴状でうまく説明しています。

 

【訴状より 引用はじめ (太線がメール部分です。特に緑色の部分が、人格権侵害・労働基準法違反に当たる業務命令・執拗な退職勧奨の部分になると考えている部分です。。)】

第4 パワーハラスメントによる慰謝料請求

(1)原告に対するパワーハラスメント行為

被告Y及び被告Hは,被告Yが局長に就任した後,原告に対して,それ自体人格権侵害に当たる内容のメールの送信,労働基準法違反に当たる違法な業務命令,原告の名誉を毀損する噂の流布,執拗な退職勧奨を繰り返すなどのパワーハラスメントを行った。具体的には下記の行為があった。

 

① 平成24年11月6日,被告Yは,原告に対し,以下のメール(甲5)を送信した。

「昨日,弊社社長と話し合い決まった事と,Yが責任者としてが(ママ)決めた事をお知らせします。 ※人事,雇用,採用等,全ての権限,責任は,弊社社長とYが共有する※・・・

4.担当は営業職とし,ご自身が私に発言した内容をノルマする。(開局以来のキャリアを生かし,成績を上げて頂きます。成績が出ない場合は,リストラ対象とさせて頂きます。)

6.現在使用中の事務所は,ご自身の公私混同が酷く,整理整頓・片付け・清掃を命じます。(明日より一週間を期限とする。出来ない場合はペナルティを課します。)・・・

11.Yに対する態度,言葉ずかい(ママ)を改めること。(出来ない場合は,退職して頂いても構いません。)

12.出かける時は必ずYに,「何処で,誰と,誰が,何をするのか」を報告すること。Yが居ない場合はメールにて報告すること。(外出報告が出来ない場合や,虚偽の報告が分かり次第,ペナルティを課します。)

13.帰社時にも必ずYに,報告・連絡・相談をすること。Yが居ない場合はメールにて報告すること。(出来ない場合は,ペナルティを課します。)・・・

15.弊社とスポンサー様側との契約時の金額設定や,内容設定は必ずYに相談すること。(勝手に話しを進めた場合,ペナルティを課します。)・・・

18.肝試しの収支報告内容は,弊社社長と協議させて頂き,不審な点が見つかり次第,退職して頂きます。【法的措置に移行します】・・・」

② 被告Yは,原告の降格の前から,パーソナリティに対し,「原告を辞めさせることになるので関わりを持つな」などと述べ,パーソナリティらが原告と話しをすることも禁止し,話をしているのを見かけると注意して止めさせたりして,原告を孤立させようとした(甲15)。

③平成24年11月26日,ボランティアのパーソナリティ20名以上が参加した被告愛北エフエムの経営会議で,被告Hは,原告が企画して実行委員会の事務局長を務めた犬山城下町大肝試し大会(以下,「肝試しイベント」という)で,原告が被告会社に渡されるべき収益金を横領したとして原告を公然と非難し,原告に「退職願書きゃあ。」と迫った。《中略》被告Yも,原告の行為は不正な横領に当たるので解雇すべきであるとして,「私は,もう退職していただきたいと思っています。」「(原告が)居座ってこの状況が続いたら困ると社長も言われているわけです。」「原告はフェイスブックばかりしていて仕事をしていない」などと述べた(甲16,甲17)。

《中略》

④被告Yは,平成24年11月27日,原告に以下のメールを送信した。

「23日の報告は,23日にしてください。相変わらずの職務怠慢ですね。呆れるばかりです。また帰宅される際には「必ず!!」メールで結構ですので,報告・連絡・相談をしてください。これは業務命令です。守れない場合は,昨日の経営会議で社長が何回も言われていた,退職届をすぐに書いて頂きます。」「営業職として第一印象がとても大事です。Yシャツの第一ボタンを閉め,ネクタイをしっかりと締めてください。ボタンが閉まらない,ネクタイが締められないと言う言い訳をお考えならご自身の為です。健康を考えお痩せなさい。痩せたくなければオーダーでYシャツをお作り下さい。業務命令ですので,従わない場合は解雇通告を出します。または退職届をお書き下さい。警告 ペナルティのような優しいものではありません(甲6)。」

⑤平成24年11月28日,被告Yは,原告に対し,売掛金の回収等に関し,以下のメールを送信した。

「休日を返上し,一日中待つぐらいの事をしてください。自腹を切って探偵でも雇い,探されてはいかがでしょうか?・・・現金を回収できなければ,責任を取ってご自身のお給料からご返済下さい。・・・降格したからと言って,決して逃げることは出来ませんよ!最後に残業しても構いませんが,残業手当は一切付きませんので悪しからず(甲7)。」

「二回(ママ)の掃除はどうなっているのでしょうか?・・・出来なければ今月から最低賃金にて就労して頂きます。・・・各種名簿の他に弊社にとって重要と思われる情報は本当にないのでしょうか?重要機密事項ですので,職務怠慢は絶対に許しません。偽装,隠蔽,ねつ造,改ざんが見つかり次第,懲戒解雇を命じます。きもだめしの収支報告改ざん問題時点で,懲戒解雇に当たるところを,社長の親心で自主退社を促して頂いている事に気付かない貴方はもう無理です(甲8)。」

「お客様に対し「さん」をつけろと誰が教えたのでしょうか。・・・いい加減こんな事ぐらいやれよ。仕事は遊びじゃない(甲9)。」

⑥また,被告Yはこの頃,原告に対し,ことあるごとに「バカ」「アホ」「死ね」「死ななきゃ直らんなあ」等の暴言を吐くようになった。

⑦平成24年11月29日,被告Yは,取引先からの広告出稿費の回収のために請求書の郵送を申し出た原告に対し,以下のメールを送信した。「郵送するだけ?・・・お前頭おかしいだろ?」(甲10)また,同じメールで,同月13日に原告が申請していた夏休みに相当する有給休暇について「夏休みではなく,一日でも早く退職届を提出しろ。・・・次回出社時には退職届を一緒にもってこい。それとも懲戒解雇の方がいいか?」(甲10)との返信を送った。

《中略》

⑨平成24年12月12日,被告Yは,原告に対し,以下のメールを送信した。「温かく過ごす貴方の無駄遣いが許し難い。・・・エアコンを使用したら経費削減の為,給料をカットさせてもらう」(甲11)。

⑪ 12月25日の経営会議において,原告は,肝試しイベントにおいて横領の事実はないと反論したが,被告日比野は「退職届を書いてくれと言ってるわけだ」とこれを取り合わず,再び退職を勧奨した。また,被告Yも「原告とは仕事はできません。」と述べて,被告Hに加勢した。

⑫ 同年12月頃から,被告Yは,パーソナリティらに対し,原告は暴力団関係者である,前科一犯だ,会社財産を横領したなどの根も葉もない流言を流布していた(甲18,甲19,甲20,甲15)。

《中略》

 

⑭ 平成25年3月7日,原告は被告Hの自宅に呼び出され,後記退職勧告書(甲25)を交付され,退職届を書かなければ,懲戒解雇に付すと明言された。

⑮ 平成25年4月4日,被告Yは,原告に対し,以下のメールを送信した。「以前にも教育的指導をしましたが,あなたの香水?のにおいがとても気になります。上長として,会社の品位を低下させる原因に繋がりますので,止めてください(甲13)。」

⑯平成25年7月29日,休職中の原告のもとに,再び退職勧告書(甲27)が郵送されてきた。 

 

《中略》

(3)被告Y及び被告Hの責任

被告Yは,上記記載のとおり,原告を退職に追い込む意図の下,原告に対してその意思を無視して執拗に退職を強要したり,それ自体解雇理由に当たらないような些末な問題を捉えて解雇を仄めかしたりして原告の精神を圧迫し,また,業務命令を装いつつ原告の体型や体臭を侮辱するなどの人格権侵害に当たるメールをしばしば送信した。さらに,局長の立場を利用して,ボランティアを含む被告愛北エフエムの従業員等スタッフに対して,原告が暴力団員,前科者,横領の犯人であるとの虚偽の噂を流布して原告の名誉を棄損した上,原告とほかのスタッフの接触を禁じるなどして原告が職場で孤立するよう仕向けた。前項記載の一連の行為により,原告は心身症になるほどの強い精神的苦痛をこうむっており,被告Yの行為は原告に対する不法行為を構成する。

被告Hは,前項記載のとおり,根拠なく原告を横領犯人と決め付けて被告愛北エフエムの運営会議において原告の名誉を棄損し,またそれを理由として原告の意思に反することが明らかであったにもかかわらず,約9ヶ月間にわたり執拗に退職を迫り,従わない場合には懲戒解雇とすることを示して,原告を圧迫した。加えて,被告日比野は,被告Yの上長として,被告Yの違法な業務命令等を防止し是正すべきであったにもかかわらず,被告Yの言動に鑑みれば,むしろ積極的に被告Yの行為を承認して,原告を退職に追い込もうとした。

このような被告Yと被告Hの行為は,共同不法行為(民法719条1項)に当たる。

(4)被告某エフエムの責任

被告某エフエムは,雇用契約における信義則上の付随的義務として,原告のごとき労働者に対し,物理的にも精神的にも良好な状態で就業できるよう職場環境を整備する職場環境配慮義務(労働契約法第5条)を負っており,その一内容として管理職によるパワーハラスメントを防止し,これを発見したときにはさらなる被害を防止し,これによる労働者の不利益を防ぐ措置を講じる義務をも負っている。

しかし,被告某エフエムは,原告に対する被告Yの度重なる暴言,暴行,執拗な態様での退職強要について黙認し,ついには,原告を懲戒解雇に処している。

被告Yは,管理監督者の地位を有する者であり,このような被告某エフエムの所為は,職場環境配慮義務の履行補助者による故意の義務違反として,または被告某エフエム自身の職場環境配慮義務違反として,雇用契約上の債務不履行責任(民法415条)を免れるものではない。また,これが民法上の使用者責任(民法715条)に当たることも明らかであるから,被告某エフエムは原告が被った精神的損害について賠償する義務を負う。

【訴状より 引用おわり】

 

お分かりでしょうか。被告Yが執拗に原告に対して、人格侵害行為を繰り返し、懲戒解雇を散らせつかりしながら、半ば脅すとともに、社長もいわれの無い横領の罪を被告に押し着せながら、半ば被告Yの行為を容認し、自らも退職を執拗に迫っていたことが分かると思います。

 

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