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事例紹介

【こんにちは!あかちゃん 第23部】これってマタハラ?<4>問われる経営者の意識

2014年12月3日

2014年11月14日西日本新聞の記事です。

http://www.nishinippon.co.jp/feature/life_topics/article/127040

 

(引用はじめ)

「産休が大事なのは分かる。でも現実問題として経営が苦しくて」。九州南部で観光ホテルを運営する茂雄さん(50代)=仮名=はこう明かす。

東日本大震災後、防災対策が最優先課題となり、建物の耐震診断だけで約1200万円かかった。改修には億単位の資金が必要で手を付けられずにいる。増税や物価上昇なども追い打ちをかけ、ここ数年で知り合いのホテル四つが廃業した。「明日はわが身。福利厚生にはお金を回しにくい状況なんです」

結婚した女性従業員は、産休制度を使うことなく自ら辞めていく。退職を促したことは一度もないので、マタニティーハラスメント(マタハラ)ではないと思う。「でも(経営状態が)無言の圧力にはなっているかもしれない」。心苦しいが引き留める余裕はない。

中小企業の労務管理をサポートする社会保険労務士の多比良修さん=福岡市=は「どの会社も人員をぎりぎりまで削っている。休業中の代替えを雇えず、カバーする既存の従業員が疲弊している例もある」と話す。

国も手をこまねいているわけではない。今年4月から産休中の社会保険料を免除。育児休業中に代替要員を確保した中小企業には、休業取得者1人あたり一時金15万円の助成なども行っている。

申請手続きや人員調整の手間を嫌がる企業はまだ多い。多比良さんは「それでもここ1、2年で経営者の意識が変わってきた。産休や育休に対する理解が進み、『時代の流れであり仕方ない』と考えられるようになった」と感じている。

《「仕方ない」ではなく「当たり前」と考え、従業員の育児を後押しする経営者や管理職は「イクボス」と呼ばれる。企業数の9割超を占める中小企業の「ボス」は、産みやすい職場づくりの鍵を握っている》

福岡市の健康食品通販会社「すこやか工房」(正社員12人)はパート従業員にも積極的に産休を取得させ、育休には上限を設けていない。社長の光本智恵子さん(61)は「新たな人を雇って一から育てる方がずっと大変だから」
と話す。

注文電話などに対応する「お客さま係」の坂本佐知子さん(37)は1年で復帰予定だったが、保育所に空きがなく半年延長した。今は長女(2)の迎えに間に合う午後4時まで働き、急な病気などで早退や欠勤することもある。「遠慮なく休ませてもらうから、なおさら一生懸命働こうと思える。他の人が大変なときも協力し合っている」

同じ部署のパート10人のうち2人が産休中、3人が復帰組。勤務時間や日数は事情に応じて決め、1日4時間の人もいる。欠員は新たなパートで補充し、フルタイムで働けるようになれば、正社員登用の道もある。

光本さんは「トップが本気で変われば会社は変わる」と力を込める。「目標を共有できる従業員は会社の財産。最近は就職活動中の学生から育休の取得率を聞かれることも多く、これからは女性が働き続けられる会社が評価され、よい人材を集められる」と自信を見せた。

(引用終わり)