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事例紹介

【過労死防止法】悲劇を繰り返さないよう  高知新聞社説

2014年11月15日

2014年11月10日 高知新聞社説です。

http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=328850&nwIW=1&nwVt=knd

 

 

(引用はじめ)

過労死や過労自殺を防ぐ対策を国の責務とする過労死等防止対策推進法が施行された。
過労死が社会問題化して久しいが、過酷な労働実態が明らかになるケースが相次ぐ。先日も、東京地裁が飲食店の店長だった男性の自殺は過労とパワーハラスメントが原因と認め、会社などに損害賠償を命じた。
大切なのは過労死をなくすという理念を守りながら、法律の実効性を高めることだ。働き過ぎで命を落とす悲劇を繰り返してはならない。
事態は深刻だ。厚生労働省によると、仕事で脳・心臓疾患になり労災10+ 件認定された人は、2013年度は306人だった。過去10年間でみても、300人を大幅に下回ったことはない。うつ10+ 件病などの精神疾患になり労災10+ 件認定された人は400人を超える。
これらの数字は氷山の一角とみられる。会社との和解などで労災を申請しない人は多いとされるからだ。
法律は国の取るべき対策として、過労死の実態を調査研究することなどを定めている。厚労省が設置した過労死問題の研究機関では、労災認定された過去の事例を分析し、医学や保健面からの研究を行うという。
研究から勤務形態と過労死の関係が分かれば、具体的な対策がとりやすくなる。労災認定されたかどうかにかかわらず幅広く事例を調べ、過労死防止に生かしてほしい。
対策を進めるための大綱づくりも国に義務付けている。厚労省は来夏をめどに作成する方針で、遺族や労使による協議会を設ける。
遺族らは法整備を評価しながらも、より具体的な対策を望んでいる。当事者らの意見をくみ取った内容にするべきだ。
この法律に規制や罰則はない。だが過労死対策に取り組む姿勢を明確にした以上、働く人の命を守る効果的な手だてを考えなければならない。
一方で、政府は一定要件を満たした労働者を残業代支払いといった労働時間規制の適用除外とする新たな制度の導入に意欲的だ。
しかし、非正規労働の増加やブラック企業の横行などもあり、働く環境はますます悪化している。規制緩和の前にやるべきことは多い。
国は責任を持って過重労働の防止に取り組むとの約束を忘れず、対策を着実に進めることが必要だ。

(引用おわり)