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事例紹介

日本でいちばん大切にしたい会社、で起こっていたハイパーパワハラ事件

2014年3月2日

 

このHPは、企業や法人にパワハラの未然防止をご提案している、「職場環境改善工房」のHPです。

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みなさんは、昔、「日本でいちばん大切にしたい会社」という本が大ベストセラーになったのを覚えておいででしょうか。


世界で一番大切に確かに、すばらしい会社も紹介されていますが、実はここで紹介されている会社の中で、未払い賃金額、及び損害賠償額、1000万円近くに至った、パワハラ事件を引き起こした会社があります。(裁判は、現在東京高裁で和解成立)

長野県にある「アールエフ」という会社です。

新聞赤旗の記事

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-12-22/2012122214_01_1.html

自由法曹団のページより

http://www.jlaf.jp/tsushin/2013/1441.html#01

内容は、自由法曹団のページで弁護団の先生が書かれている記事があるので、それを引用しましょう。

(引用はじめ)

配転無効・解雇無効の完全勝訴判決の報告

長野県支部  内 村   修

一 二つの裁判で完全勝訴判決

二〇一二年一二月二一日、長野地方裁判所において、(株)アールエフの従業員二名が訴えた配転命令無効、解雇無効、損害賠償請求、時間外労働割増賃金請求、付加金の請求をいずれも認める完全勝訴判決が言い渡された(以下、「アールエフ裁判」という)。同時に、アールエフ裁判の係属中に、アールエフの他の従業員九名がアールエフ裁判の原告一名に対して求めた損害賠償請求は棄却するとともに、その訴訟提起が不当訴訟であるとして損害賠償を求めた反訴請求を認めるという画期的な判決も言い渡された(以下、この裁判を「従業員裁判」という)。

二 本件事案の概要と闘いの経過

(株)アールエフは胃カメラなど医療機器類の開発、製造、販売などを目的としており、長野本社の外に、東京、大阪、名古屋などにショールームを置いていた。社長は、社長ミーティングという会議を定期的に開催しては、酒を飲みながら従業員に対して罵声や悪口を浴びせるなどのパワハラを繰り返していた。二〇〇九年三月、大阪店で開催された社長ミーティングで大阪店従業員であったY氏は、自分の意見を言ったところ、社長から長野本社への転勤を命じられた。Y氏が転勤命令の理由を聞いたところ、社長は「嫌なら会社を辞めなさい。私はクビに出来る、アフリカに飛ばすこともできる。」などとパワハラ発言をした。Y氏及び社長の意見に賛同しなかったM氏もY氏の同調者と見なされて、ともに長野本社へ「研修目的」での配転命令がなされた。Y氏とM氏は異議を留めて長野本社に転勤したが、そこでは、会社ぐるみの退職強要行為が繰り返された。

そこで、Y氏とM氏は、退職強要禁止の仮処分を申し立て、退職強要をしないという訴訟上の勝利的和解が成立したにもかかわらず、会社側はそれ以降も和解条項に違反して様々な退職強要行為を繰り返したために、二〇〇九年九月、配転命令無効、損害賠償請求、時間外労働割増賃金請求、付加金の請求の訴訟を提起した。その裁判係属中の二〇一〇年一月、会社はY氏に解雇通告したので、解雇無効・賃金仮払仮処分を申し立て、賃金仮払い仮処分決定が出された。その後、同年一二月、解雇無効、損害賠償の本訴裁判を提起した。その解雇無効、損害賠償の本訴裁判を提起した直後に、会社従業員から従業員裁判が提起された。

本件は、退職強要という違法目的のもとに会社ぐるみの組織的一体となった様々な嫌がらせ、配転命令、解雇を受けた原告ら二名が組合(化学一般関西労組)に加盟し、組合や支援者の支援を受けて約三年半掛かって勝ち取った勝訴判決である。アールエフ裁判は会社側が控訴したが、従業員裁判は控訴を断念し本件勝訴判決が確定した。

パワハラ 対処三 本件判決の意義

アールエフ裁判の第一の意義は、配転命令及び解雇が退職強要行為の一環としてなされたことを明確に認め、会社を断罪したことである。

まず、判決は、配転命令が被告が原告らを退職に追い込む「退職強要行為の一環として行われたことは明らかである」として、「配転命令が不当な目的により権利を濫用して行われた」、「社長の主導により、社長の意を体した被告従業員が退職強要をおこなったもの」、「被告が原告らに対して行っていた退職に追い込むための精神的圧迫は、極めて執拗かつ陰湿で不当」であり、「これによって原告らが受けた精神的苦痛は非常に大きいというべきである」と認定した。

また、「本件解雇は、被告から原告Yを排除するために不当に行われたものである」上、「被告があげる具体的な解雇事由はいずれも事実として存在しないか、解雇事由となり得ないものである」から、「解雇権を濫用したもので無効」とし、解雇に関する損害賠償についても、「被告が行った精神的圧迫はその執拗さ、陰湿さ及び悪質さからして、会社ぐるみの退職強要としても類を見ないものであり、原告Yが被った精神的苦痛は筆舌に尽くしがたい」とまで認定している。

第二の意義は、恒常的に時間外手当を支給しない会社に対して、不支給の説明が変遷して一貫性がないこと、サービス残業としての休日出勤を半ば強制している等の違法性・悪質性を考慮し、「付加金(労基法一一四条)の支払いを免れるような事情はない」として、その支払い義務を認容したことである。

更に従業員裁判では、「原告らが個人として真摯に本件訴訟を追行しているものとは到底考えられず、被告(アールエフ裁判の原告Y)が会社に体して本件別訴を提起していることに関連して、原告らが被告に体して不当に圧力を加えるために本件訴訟を行っていることが強く推認される」、「本件訴訟の提起字体が裁判制度の趣旨目的からして著しく相当性を欠く不当なものである」と認定して、原告らの本件訴訟の提起は「共同不法行為に該当する」として損害賠償を認め、不当訴訟であることを明確に認定した点に意義がある。

四 本件裁判の教訓、全面解決に向けた新たな決意

本件裁判で完全勝利をしたのは、原告の毅然とした態度の堅持にある。原告らは、会社ぐるみの組織的一体となった退職強要行為にも屈せず、組合と支援者の支援を受けながら闘い通した(但し、原告M氏は体調を壊し休職を余儀なくされる事態にまでなった。)。 原告らは、会社の違法な実態を証拠に残すためにも出来る限り録音を取っており客観的証拠を得ることが出来たこと、その他にも原告の行動に心情的に協力する社員から情報を提供されたり、退職した社員が原告側証人になってくれたりしたのも勝利の要因に繋がった。原告らの思いは、「風通しのいい物を言える会社にしたい。泣き寝入りして辞めていく社員をこれ以上出したくない。」という一点であった。この思いが裁判官の琴線に触れる判決文に強く反映したものとなった。

アールエフ裁判は、今後東京高裁に場を移すが、同時に現在中労委に継続している不当労働行為(大阪府労委ではアールエフの行為を不当労働行為と認定し救済命令を出したが、会社が中労委に異議申し立てた。)の勝利命令も勝ち取り、全面解決を図るべく、原告らと支援者は、意気揚々と新たな闘いの雄叫びを挙げている。(なお、弁護団は、山﨑泰正団員と鏡味聖善弁護士と私)。

(引用終わり)

 

 

つまり、違法なパワハラ、退職強要、配転命令、団体交渉拒否を繰り返した挙句、従業員に対して、原告への損害賠償請求を起こさせる、というとんでもない事件です。

しかし、私はこの事件に対する、原告の毅然とした姿勢に敬意を表します。 この精神力の強さは、賞賛に値するものでしょう。また、「風通しのいい物を言える会社にしたい。泣き寝入りして辞めていく社員をこれ以上出したくない。」という思いは、私の経験から言っても、パワハラに対抗する唯一の指針と言っていいものであり、それを貫く原告の方に惜しみない拍手と応援のエールを送りたいと思っています。

 

 

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格侵害となるパワハラメールは、実際に裁判における訴状でどのように書かれるのか。