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事例紹介

「今度体で払ってもらう」はセクハラ~冗談ではもう通らない

2014年9月14日

読売新聞2014年5月27日の記事です。

http://www.yomiuri.co.jp/job/navi/kaneko/20140522-OYT8T50109.html

(引用はじめ)

 “性的なからかい”、ちょっとした悪ふざけや言った本人には悪意のない性的な揶揄(やゆ)も、様々な場面で問題になってきました。

 この種のからかいは、これまでであれば、たとえ相手が不快感を示しても、多くの場合「冗談だよ、冗談、そんなにムキにならなくても…」などということで交()わされて、済まされてきました。

 次のような一言は、身に覚えのある方もいるでしょうし、自分が言わなくとも周囲で幾度か耳にしてきた言葉ではないでしょうか。

 今の時期にありがちですが、ゴールデンウイーク明けに風邪をひいて休んだ人に

―ゴールデンウイーク中に遊びすぎて変な病気でももらったんじゃないの

 とか、海外旅行に行った若い女性社員を相手に

―男漁(あさ)りに海外旅行か、それで成果はどうだった。

 などの声掛けは要注意です。

言っていませんか、こんな冗談

 こんな発言が冗談で済まされるか済まされないかは、紙一重と言ってもいいでしょう。さて、次のような言葉はどうでしょうか。

 食事をした後、会計の時に

―いいよ今回の支払いは、今度体で払ってもらうから…

 女性同士を比較して

―Aさんは色気があるのにBさんはないよね。少し色気の出し方を教えてもらったら

 個人的な関心から

―Cさんは処女かな、男性経験あるの

 独身男性に対して、同席した独身女性を指()して

―うちにいいのがいるから

 独身の女性に

―結婚しろ、結婚しなくともいいから子供を産め

 言葉のセクハラ指摘を受けて

―言葉のセクハラだけで体のセクハラがないのは、自分に魅力がないからなのか我々に理性があるからなのか考えろ

―胸がないから、金を出してやるから豊胸手術をしろ

性的な揶揄は「環境型セクハラ」

 ここで取り上げた言葉は、いずれも、裁判で取り上げられたものです。もちろん、こうした言葉だけをとらえて、セクハラ かどうかをジャッジするものではありませんが、こうした性的な揶揄といわれる一連の言動があります。

 あえて、パターン化すると<1>悪質型<2>からかい型<3>悪ふざけ型、などがありますが、受け手からすれば不快な言葉であることに変わりはありません。こうした相手を揶揄するいい方は、セクハラと判断されやすいので要注意です。

 こうした揶揄という言葉のセクハラ は、いわゆる「環境型セクハラ 」と判断されるケースが増えてきています。「環境型」というのは、「女性労働者の意に反する性的な言動により、女性労働者の就業環境が不快なものとなったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じるなど、その女性労働者が就業する上で見過ごせない程度の支障が生じること」とされています。

「平均的な女性」が判断、「男の冗談」は通じない

 判断の基準としては、「平均的な女性がどう感じるか」や、その言葉の「継続性、反復性」がポイントとなります。ここで、大切なことは、「平均的な女性」つまり常識的な女性の判断によるということです。「平均的」というのは、極端に過敏ではない女性という意味ですから、いずれにせよ女性の判断にゆだねられるということです。

 判断するのは女性であり、これまでのように言った側の(主には)男性の判断には寄()らないということが大切です。つまり、男性が男性的な判断で「冗談、冗談」と言えば済まされる状況ではなくなってきたということです。

 そうした結果、上で示したような言葉が「社会通念上、許容される限度を超えた性的不快感を与える行為であり、職場環境を害する不法行為である」などと判断されています。冗談のつもりが環境型セクハラと判断されてしまうことがないよう、くれぐれもご注意を!

(引用おわり)