パワハラ防止を通して職場環境の改善を創造する職場環境改善工房

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事例紹介・お知らせ

残業代ゼロ 長時間労働招くだけだ(4月27日)

2014年9月2日

2014年4月27日 北海道新聞の記事です。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/535900.html

asi

(引用はじめ)

 これでは長時間労働を助長する事態を招くだけではないか。  政府の経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議で、安倍晋三首相が労働時間制度の見直しを指示した。  法律で定める時間に縛られず、成果で評価される働き方に合った仕組みを検討するのが狙いだ。  規制を緩める代わりに残業代などをなくす「ホワイトカラー・エグゼンプション」制度の導入が念頭にあるのだろう。  多様で柔軟な働き方を模索していくこと自体に異論はない。  だがサービス残業が常態化する中で労働時間の歯止めが外され、過大な成果を強要されれば雇用環境がより悪化するのは明らかだ。  人件費の圧縮ありきで労働者保護をなおざりにしたままの議論は認められない。  首相の指示は合同会議で出された提案を受けたものだ。  一つは年収1千万円以上の労働者を対象とし、もう一つは主に介護や子育てにかかわる女性らを想定しつつ、労使合意で対象職種を決めていく内容である。  労働基準法では労働時間を1日8時間、週40時間と定め、これを超えると残業代や割増賃金を支払わなければならない。  こうした規制を取り払った場合、成果を上げれば労働時間が短くなるケースがある一方で、「残業代ゼロ」で長時間勤務を強いられる恐れも出てこよう。  提案は本人合意を条件にしているものの、労働者は経営者側より弱い立場にある。それだけに労働時間や賃金、成果の中身が企業主導で決まってしまう懸念はどうしても拭えない。  ホワイトカラー・エグゼンプションは第1次安倍政権の2007年にも検討されたが、労組などの猛反対で断念した経緯がある。  首相が再び意欲を見せているのは、6月に改定する成長戦略になんとか盛り込みたいからだ。  しかしこの間、労働者の環境は改善に向かうどころか、若者を使い捨てにする「ブラック企業」の横行など深刻さを増している。  うつ病など「心の病」の労災認定件数も増加傾向にあり、12年度は過去最多だった。こうした社会問題への対応こそ急務にもかかわらず、企業偏重の成果主義を後押しするのは時代に逆行している。  安倍政権は派遣期間の上限撤廃や解雇の金銭解決ルールの検討など、労働規制緩和に極めて熱心だ。だが雇用を不安定にする成長戦略などあり得ない。撤回すべきだ。

(引用おわり)

長時間労働とパワハラは密接に関係することがあります。

長時間労働が人の心を荒ませ、パワハラにつながることもあるのです。

そこを考慮しない「残業代ゼロ」政策は、働く人の心と身体を全く考慮していないと言えます。

 

マタハラ防止 環境の整備と意識改革を

2014年9月2日

8月14日西日本新聞のコラムです。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/syasetu/article/32949

(引用はじめ)

誰もが快適に働くためには、職場での「セクハラ」(性的嫌がらせ)や「パワハラ」(上司からの嫌がらせ)は許されない。それは、もう常識といっていいほど社会に浸透しているだろう。

では「マタハラ」をご存じだろうか。

正式にはマタニティー・ハラスメントという。働く女性が、妊娠や出産を理由に解雇されたり、職場で精神的、肉体的な嫌がらせを受けたりすることだ。

連合が在職中の女性(20~40代)を対象に実施した全国調査によると、妊娠を経験した女性の4人に1人に当たる25・6%が「マタハラを受けた経験がある」と答えた。「周囲でマタハラを受けた人がいる」との回答も23・2%に及ぶ。

連合の別の調査では、「セクハラを受けたことがある」とした女性は全体の17%だった。単純に比較はできないが、マタハラ被害の割合がセクハラ被害を上回っている状況は、マタハラに対する認識の低さを裏付けている。妊娠・出産した女性が安心して仕事を続けられるよう、職場の意識改革を強く求めたい。

マタハラの内容は、妊娠中や出産後に「心ない言葉を言われた」「解雇や契約打ち切り、自主退職への誘導をされた」「残業や重労働を強いられた」「望まない異動や減給をされた」-などだ。

中には「重い物を持たされた」「目の前でたばこを吸われた」など職場での「いじめ」のような被害もあった。「子どもが熱を出して保育園に呼び出されることが重なると、あからさまに嫌な顔をされる」といった声も寄せられたという。

マタハラを受けた女性の45・7%が「我慢した・人に相談しなかった」と答えている。周囲の視線や仕事上の評価を気にして無理をするという話も聞く。

妊婦にとって仕事や人間関係のストレスは心身両面で重い負担となる。流産や死産などの引き金になることもあるという。母子の健康を考えれば、セクハラ以上に人権上も見過ごせない問題だ。

あらためて指摘しておきたい。妊娠した女性の働く権利は男女雇用機会均等法などで守られている。産休・育休の取得は当然の権利で妊娠や出産を理由とした解雇は無効だ。雇用者には妊娠中の従業員の負担軽減を図るなどの義務がある。

だが、女性が働きながら妊娠・出産をして、仕事と子育てを両立できる制度や職場環境が整っていない会社も少なくないのが実情だ。一緒に働く男性社員の理解や協力が不十分なことも問題だろう。

連合の調査では、妊娠を経験していない女性在職者の8割近くが「将来、働きながら子育てをしたい」と希望している。しかし、実際は約6割の女性が第1子出産をきっかけに退職している。

少子高齢社会を迎え、社会を支える働き手はどんどん減っている。子どもの数を増やすだけでなく、女性も重要な働き手としてもっと活躍してもらいたい。そのためにも、支援制度など環境整備と職場の意識改革を急がなければならない。

=2013/08/14付 西日本新聞朝刊=

 

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新入社員にこそ、パワハラ防止研修が必要。

2014年9月1日

どういう行為をもって、パワハラというのかは、議論の分かれるところです。

昨日、お客様との話の中で、新入社員がパワハラを主張したらどうなるのか、

という話が出て、「新入社員に対するパワハラ研修」が必要なのではないか、

という話になりました。

つまり、好き勝手に「パワハラです!」と言うのも困り者だということです。

仕事に従事する以上、業務を遂行することは当然のことでしょう。

そして、業務を遂行することには何らかのストレスがつきものです。

当然、叱責もあるでしょう。業務遂行をよりよくする為の努力も必要ですし、

能力向上に努めることも必要です。

新入社員は、社会での基本も厳しさも知らない人たちです。

まずは基本を知るところからはじめなければいけません。

その為の厳しい指導をひとまず受け入れるところからはじめましょう。

しかし、法的におかしい部分、そして、普通に考えてもおかしい部分は

「パワハラ」という言葉を使わずに反論しても良いと思います。

なぜ、「パワハラ」という言葉を使ってはならないか。

それは、「パワハラ」という言葉がかなり曖昧だからです。

そして、「パワハラ」ではない、と言われたら、そこで終わりだからです。

ましてや、「業務上の指導の範囲内」と言われたら、たいていの新入社員は反論できないでしょう。

ですから、通常の考えから見てもおかしいと思える言動は、おかしいのですから、パワハラという言葉に頼らずに、おかしいと言うべきだと考えるのです。

 

 

 

 

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たかの友梨氏が「ブラック?」「パワハラ?」① 全従業員に送ったFAX文書から読み取る、たかの氏の経営者としてのマインド。

2014年9月1日

 

たかの友梨氏が経営する「たかの友梨ビューティークリニック仙台店」の従業員が長時間労働など、労基法違反状態を是正して欲しいと労働組合「エステ・ユニオン」(正式名 ブラック企業対策ユニオン エステ・ユニオン支部)の組合員となり、団体交渉を重ねたが、うまくいかず、仙台労働基準監督署から是正勧告が「たかの友梨ビューティークリニック(運営会社 不二ビューティー)」側になされ、それを受け、急遽たかの氏が仙台店を訪れ、店長及び従業員の計18人全員を飲食店の個室に集めて、2時間半にわたり、組合員の女性に向けた内容を録音したデーターの一部が「エステ・ユニオン」側から公開された件で、大きな話題を呼んでいる。

 

 

私自身、公開された録音を聞いたが、注目したのは、そのなかで、全社員向けにFAXで送信したという文書の読み上げた内容だ。

ここには、現代の「ブラック企業」につながる経営者の典型的な思考が示されている。ここでは、たかの氏が幹部社員に読ませた「文書」の内容から、「ブラック企業化」を容認してしまう経営思考について、述べていこうと思う。

 

まず、問題の文書について、引用したい

(引用ソース)

http://withnews.jp/article/f0140828001qq000000000000000G0010401qq000010751A

 

【引用はじめ】

 

たかのファミリーへ。

最近、サロンに、ユニオンという所からはがきが届いているところがあるかと思います。そのことに対して、経過説明をします。仙台店の社員数名が、「ユニオン」という団体に加入し、「正義」という名を借りて、会社に待遇改善の団交を要求、また、労基署にも訴えたり、マスコミにも過激な文章を流したり、各サロンにも2回も団体への入会勧誘のはがきを出したりしています。

ユニオンはともかく、働きやすい会社を作りましょうと、正義という名を借りて、自分の要求をしてきます。また、長年勤務してくれていたベテランセラピストが、職場にいながら、会社に矢を向けています。勤勉で、心あると思っていた社員が、いきなり、会社誹謗の反旗を掲げる。創業36年、初めてのことです。

(略)

 

何もできなかったみんなは、給与を得ながら、アカデミーに、エステの基礎を学び、一年間は大切なお客様に、拙い技術で迷惑をかけながら、一歩一歩腕を上げていけた。お客様のクレームや危害は、すべて会社が解決していった。先輩はみんなのために、残って教えてくれた。店長は自腹でごはんをご馳走してくれた。悩んでる時は一緒に泣いてくれた。

やめた仲間も多々いる中で、頑張ってきたあなたは、ある日お客様のありがとうの言葉でじーんとして、この仕事で頑張ろうと覚悟を決めた。もっと違う仕事もあるし、楽な仕事もあります。でも、エステをやるなら、たかのでやると心に決めたあの日がある。

(略)

 

新年会や運動会で仲間と盛り上がった。いろんな青春の思い出を泣いたり笑ったりして、大切な仲間がいるから、そして会社は人として女性として、技術はもとより、成長できる自分磨きの場所だった。上質なお客様、すてきなインテリア、最先端の商材、魅力的な先輩。たかの友梨ビューティクリニックは60歳を超えても働けます。いま現在、働いてる方もいます。独立して成功してる先輩もたくさんいます。高野には新しい出会いと夢があります。皆さんにいまの職場があるのは、先輩たちは汗と涙で頑張ってくれたから。感謝感謝ですね。

昨年度よりさらに働きやすい職場にするために、昇級もし、休みが取りやすいように一部サロンでは連休やお盆休みを作ったり、フレックスをとるよう本部で指導したりしていましたが、なかなか中堅社員の皆さんへの負担がかかっている状況は否めません。いままで頑張った人には、報償や賞与で評価してきましたが、今後はより皆さんの働きやすい環境となるよう変えていきます。働きたい人には違う働き方を考えていきます。

 

会社を誹謗することは、自分のこれまで頑張ってきた道を汚すことだと私は思います。

 

昨今、エステ業界は悲惨な現状で閉店を余儀なくされています。原因はお客様の高齢化と少子化による人口減少と消費税の増税等です。当社も例外ではありません。

(略)

 

私たちの職場は客商売であるため、暇な時間もあり、工場や公務員のようにいかないことはご存じのことと思います。エステティシャンは手に職をもった職人です。職人が育つためには勉強と訓練の時間も必要です。思い出してください。あの日、人を癒やしたい、人をきれいにしたいと心に決めた自分の決断を。 とはいえ、会社は古い体質から生まれ変わろうとしています。会社の、そして自分の歴史を汚さないでください。私を好いて、私を信じて、ついてきてください。

高野友梨

 

【引用おわり】

 

ここではじめに注目したいのは、

  • ・      「正義」という名を借りて、会社に待遇改善の団交を要求、
  • ・     働きやすい会社を作りましょうと、正義という名を借りて、自分の要求をしてきます。

という文言です。この2文は共に【正義という名を借りて】という言葉がありますが、もともと労働三権(団結権 団体交渉権 団体行動権)は憲法で保障されている権利です。ですから、労働組合として待遇改善の団体交渉を要求をすることは、正義を借りているわけでもなく、正当な権利を正当な手順に沿って行使しているだけに過ぎないのですが、それを【借りて】要求したと言っているところを見ると、たかの氏の根底にある従業員感には、どうやら「私こそが正義」であり、「従業員は私という正義に到達していない人間」であり、「従業員は私が掲げる会社像や会社のあり方に従うべき」という考えがあるようです。ですから、「私という正義」の域に達していない人間が、【正義という名を借りて】要求をしてくると言う感覚があるのでしょう。

 

また、

  • ・      会社誹謗の反旗を掲げる

という言葉に、たかの氏の率直な本音と本性が如実に現れています。従業員が合法な手順を踏んで待遇改善を要求する行為を【反旗】と捉え、会社を【誹謗】する目的だと錯誤している点は、たかの氏の内面の中では明らかにエステユニオンの組合員である女性従業員を「敵」と捉えています。そして、これはたかの氏が従業員を「私に対して従順な人間か」「私に対して敵か」という2種類に捉えていることを表しています。従順でなくても、「同調できるか、できないか」で敵味方をわけているのです。つまり、「私という正義」に同調しない従業員は「敵」だと考えているのです。

そして、たかの氏の「私こそが正義」という部分が鮮明に出ているのが、次の部分です。

  • ・      何もできなかったみんなは、給与を得ながら、アカデミーに、エステの基礎を学び、一年間は大切なお客様に、拙い技術で迷惑をかけながら、一歩一歩腕を上げていけた。お客様のクレームや危害は、すべて会社が解決していった。先輩はみんなのために、残って教えてくれた。店長は自腹でごはんをご馳走してくれた。悩んでる時は一緒に泣いてくれた。

 

  • ・     やめた仲間も多々いる中で、頑張ってきたあなたは、ある日お客様のありがとうの言葉でじーんとして、この仕事で頑張ろうと覚悟を決めた。もっと違う仕事もあるし、楽な仕事もあります。でも、エステをやるなら、たかのでやると心に決めたあの日がある。

 

  • ・     新年会や運動会で仲間と盛り上がった。いろんな青春の思い出を泣いたり笑ったりして、大切な仲間がいるから、そして会社は人として女性として、技術はもとより、成長できる自分磨きの場所だった。上質なお客様、すてきなインテリア、最先端の商材、魅力的な先輩。たかの友梨ビューティクリニックは60歳を超えても働けます。いま現在、働いてる方もいます。独立して成功してる先輩もたくさんいます。高野には新しい出会いと夢があります。皆さんにいまの職場があるのは、先輩たちは汗と涙で頑張ってくれたから。感謝感謝ですね。

 

  • ・     私たちの職場は客商売であるため、暇な時間もあり、工場や公務員のようにいかないことはご存じのことと思います。エステティシャンは手に職をもった職人です。職人が育つためには勉強と訓練の時間も必要です。思い出してください。あの日、人を癒やしたい、人をきれいにしたいと心に決めた自分の決断を。

 

この部分は、非常に情に訴えています。情に訴えて、「私はあなた達従業員の味方なのです。」と主張しています。ただ、これらの文の中には、「会社」や「たかの」を通した自画自賛の部分があります。

  • ・      お客様のクレームや危害は、すべて会社が解決していった。
  • ・     でも、エステをやるなら、たかのでやると心に決めたあの日がある。
  • ・     会社は人として女性として、技術はもとより、成長できる自分磨きの場所だった。
  • ・     高野には新しい出会いと夢があります。

お気づきでしょうか、これらの文は全て「言い切り形」かその過去形で終わっています。つまり、言い切ることで従業員が「たかのは素晴らしい会社だ」という思考から外れないように意識しています。そして、会社が従業員にとって如何に有益であるかを美辞麗句を並べる表現して、「私が正義である」と主張しているのです。

 

また、この部分にも注目したい。

  • ・     あの日、人を癒やしたい、人をきれいにしたいと心に決めた自分の決断を。

ここには「たかのは人を癒し、ひとをきれいにする場所である」という思考以外は寄せ付けようとしてません。

一つの考えだけに従業員を縛りつけることで、一切の批判を認めようとしていないのです。

というのは、本来、この部分は、たかの有梨ビューティークリニックの理念の一部分であり、常に追求していく部分でもあります。しかし、ここには、「たかのは人を癒し、ひとをきれいにする場所として完成されている」という思考が見えています。それは【正義を借りて】の部分から考えると、そうなるのです。自らを正義と考える場合、その正義は完成されていなければいけません。不完全な正義は、結局「正義」ではありません。綻びが少しでもあれば、正義は少しも正義にはならないからです。つまり、たかの友梨ビューティークリニックを「完成された場所」と位置づけることで、従業員が「完成を目指す場所、修行の場所」として、【自分の決断を】したのだといっているのです。

 

 

※続きは後日書きます。しばしお待ちください。

パワーハラスメント(パワハラ)の法律的根拠を利用して訴えて、パワハラを止めさせる方法

2014年8月31日

 

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パワハラに関する法律は皆さんご存知でしょうか。

よく、報道では「パワハラに関する法律は無い」と書かれたりすることがあるのですが・・・・・

実はパワハラに関する損害賠償の根拠となる法律は存在します。

それは・・・・・・

民法709条(不法行為)

です。

 

つまり、職場内で行われる民法709条の不法行為に該当する行為がパワハラになるということです。

但し、民法709条は対個人に対しての損害賠償請求の根拠になります。

また、複数で共同して行ったパワハラ=不法行為は、

・民法719条(共同不法行為)が損害賠償請求の根拠になります。

 

そうなると、会社・法人に対する損害賠償請求の根拠は何になるのか・・・

それは・・・

・民法415条(債務不履行)

・労働契約法第5条(安全配慮義務)

になります。

なぜ、民法415条かというと、労働者は企業・法人等と雇用契約という契約を結んでいるからです。

そして、雇用契約を結んでいる以上、雇用者は労働者を安全に働けるような環境づくりをしていく義務(安全配慮義務)があるからです。この義務を果たしていないということは、債務不履行ということになります。

そして、労働契約法5条は、民法415条から派生した法律です。債務不履行から派生した安全配慮義務の法理を明文化したものです。

 

民法415条と労働契約法5条が適用される為には、条件があります。

それは・・・・・不法行為と認定される事実です。

不法行為が認定されれば、それは即、債務不履行、安全配慮義務違反となり、企業・法人の責任になるということです。

企業・法人のみを相手にしたパワハラの損害賠償請求でも同様です。まず、不法行為が認定⇒債務不履行、安全配慮義務違反の認定 となります。

 

簡単に図にすると、下の図のようになります。

 

0001

ちなみに、消滅時効は、不法行為=3年 債務不履行=10年ですので、パワハラが起こってから10年は損害賠償請求権があることになります。

 

では、この法律の枠組みを使ってパワハラを防止するには、どうすればよいのでしょうか?

 

答えは簡単です。

パワハラに対抗する最も効果的な方法の大原則は、

「職場環境改善(パワハラ防止対策)の提案を文書ですること。」

に他なりません。

 

なぜ?と思うかもしれませんね。
これは、難しく考える必要性は無くて、

①パワハラの訴えがある場合、
②その事実の真偽はともかくとして、

③会社は、未然防止をしなければいけない!

 

すなわち、上で述べた安全配慮義務(労働契約法第5条)が会社にはあるからです。

そして、「提案を文書ですること」により、証拠化ができる!ということなのです。

つまり、

文書での提案をしても、会社が何も対策をしなかった場合=安全配慮義務を怠ったことになり、
会社が対策をしたら、それでパワハラ防止につながっていくということです。

裁判になっても有利な状況になるからこそ、この文書でのパワハラ防止提案作戦は、非常に効果的なのです。

実際に、私がアドバイスして、これで状況が変わった事例はございます。

 

パワハラの証拠の残し方を知りたい方はこちらを参照ください。

人事・総務の方へ、パワハラの相談対応について知りたい方は、こちらを参照ください。

パワハラをパワハラ防止の観点からどのように分析していけば良いのか、知りたい方はこちらを参照ください。

パワハラの無い職場とはどのようなものなのか、知りたい方はこちらを参照ください。

パワハラ関連の裁判の訴状は、実際にどのように書かれるのか、知りたい方はこちらを参照ください。

職場のパワハラにお悩みの方は、こちらをご覧ください

 

岡山大薬学部長がパワハラ提訴 慰謝料請求

2014年8月31日

中日新聞2014年4月25日の記事です。

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2014042501001858.html

 

 

(引用はじめ)

岡山大の森山芳則薬学部長が25日、強い叱責や懲戒処分をするとの脅しなどのパワハラで精神的苦痛を受けたとして、大学の許南浩理事に慰謝料1千万円の支払いを求め岡山地裁に提訴した。  森山氏は提訴後、記者会見し「学内の論文不正を告発しようとしたことがパワハラのきっかけだ」と説明した。  訴状によると、2012年1月、森山部長らは不正の疑いがある論文を発見。同月、別の男性教授=今年1月に岡山大を提訴=が大学の監査室に告発した。  これに対し、許理事は2人を叱責したり、「大学教員に対し嫌がらせをした」との身に覚えのない理由で懲戒処分にすると脅したりしたとしている。

(引用おわり)

 

警察内のパワハラ撲滅を 小学1年生が「就きたい職業2位」が泣く

2014年8月31日

産経新聞2014年4月20日の記事です。

http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140420/waf14042022290016-n1.htm

 

(引用はじめ)

化学メーカーのクラレが小学校に入学した新1年生に将来就きたい職業を尋ねたところ、1位はスポーツ選手だったが2位に警察官がつけた、とのニュースがあった。警察官は毎年、上位にランクインしているが、今年はじめて10%を超える人気だったという。

広報担当者は「東日本大震災などで人の役に立ちたいという気持ちが高まったのではないか」と分析していたが、そんな「子供がなりたい職業」にあってほしくないことだが、パワハラやいじめが後を絶たない。

大阪では今年3月、四條畷署の男性巡査長(28)が上司からパワハラやいじめを受けて自殺していたことが判明した。上司らは巡査長に対する指導方針として「これからは体育会系でいく」と宣言していたようだが、大阪府警の捜査で判明した実態は、明らかに指導の域を逸脱していた。

昨年4月に配属されて以降、ミスをする度に罵声を浴びせられていたのだが、ほかにも、買ったばかりの腕時計をビールが入ったグラスの中に落とされたり、スマートフォンのカバーを鍋に入れられたりした。

部下にハンバーガー15個食べさせた警察官も

 

大阪ではほかに、「部下を鍛えるため」とハンバーガー15個を食べさせたなどとして男性巡査部長が処分を受け、昨年12月に依願退職。奈良県警では今年3月、「仕事が遅く、腹が立った」として後輩にゴルフ用品を買うことを強要した男性巡査部長らが処分された。

時計を酒に入れたり、大食いさせたり、物を買わせたり-。これのどこが指導なのか。四條畷署のケースで上司は「早く一人前にしたいと思い、エスカレートした」と釈明したというが、府警の捜査幹部は「こんなものが指導と呼べるはずがない。大人のいじめだ」と切り捨てた。

子供があこがれる世界にいじめが存在するなんて、冗談にもならない。ましてや被害を受けて亡くなる警察官がいるなんて、許されることではない。

(大阪府警担当 永原慎吾)

(引用終わり)

以下、クリックすると、警察のパワハラ関連記事にリンクに飛びます。

警察でのパワハラ事例1

警察でのパワハラ事例2 拳銃自殺

女性警察官によるパワハラ事例

秋田県警でのパワハラ事例に対する秋田県議会での質疑

 

 

 

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パワハラをどのように診断し、防止していくか。(特に、経営者・総務・人事・管理職の方に)

2014年8月31日

パワハラは、間違いなく職場環境を悪化させます。

従って、職場環境改善工房では、パワハラ防止の観点から、パワハラを

職場環境を悪化させる行為

と捉えた上で、企業様や一般の方にパワハラ対策をご提案いたしております。

しかし、単純にパワハラを「職場環境を悪化させる行為」とすると、なんでもかんでもパワハラとなってしまい、かえって職場を混乱させる可能性があります。

そこで、私は3つの視点を用いてパワーハラスメントを分析します。

1、効果(職場環境悪化の影響)

2、行為(どういう行為が行われたのか)

3、影響(法的問題レベルなのかどうか)

効果とは、つまり、悪影響のことです。職場への悪影響と、個人への悪影響の2種類に分かれます。

職場全体への悪影響

・職場不信

・人間関係の悪化など

・業務効率の低下

・人格侵害等の行為の恒常化

⇒個人への悪影響

・メンタル面の不調(ひどい場合は、うつ病などの発症や自殺もある)

・退職強要・解雇・法に違反する扱い

・身体面の不調(暴行などで怪我をするなど。)

など・・・

行為とは、まさしくどのような行為が行われたか、ということです。これについては厚生労働省から行動類型が提示されています。

  • (1)身体的な攻撃(暴行・傷害)
  • (2)精神的な攻撃(脅迫・暴言等)
  • (3)人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
  • (4)過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)
  • (5)過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
  • (6)個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)

そして、程度は、大きく法的責任レベルなのか、会社内解決可能レベルなのか、にわかれます。

法的責任レベルは、次の3点です。

●刑法などの問題・・・傷害・暴行・監禁・侮辱など刑罰対象行為や違法行為の強要など

●労働法・民法上の問題…解雇・退職強要・不当な扱い・不利益変更の強要・不法行為・損害賠償など

●健康管理上の問題…うつ病や精神疾患の発生など。

このレベルはもはや会社内での解決は不可能ですので、外部の機関(労基署、ADR、裁判など)を使った解決をすることになります。

会社内解決可能レベルは次の3点です。

●排除・攻撃など…意図を持っての、攻撃や排除により、能力の低下や心理的悪影響、職場全体への悪影響をもたらす。法的責任レベルに移行しやすい状態。

●過渡な行為・要求など…意図を持ってはいないが、過渡な言動・行為・要求により、心理的な悪影響を及ぼし、能力の低下や職場全体への悪影響をもたらす。言動・行為・要求の内容によっては、法的責任レベルに移行しやすい。

●誤解…コミュニケーション不足や誤解によって、パワハラと誤解しているケース

会社内解決が可能なケースでも、すぐに法的責任レベルに移行しやすいため、パワハラは常に防止を心がけなければいけません。

そのため、私は、職場や個人に対する悪影響=効果を非常に重く見てパワハラを考えます。

大なり小なり、職場に悪影響がある場合、早急に対策をしなければいけません。

 

 

職場環境改善工房流 ブラック企業論  ブラック企業の定義とパワハラとの違い

2014年8月30日

■職場環境改善工房流 ブラック企業の定義

 

私の感覚で言うと、

ブラック企業=組織としてパワハラを行っている会社

 

となります。

 

意図的にやっているかどうかは関係ありません。

 

ただ、企業の色に染まる人間を選別するためだったり、企業の戦略を遂行するために、結果的に「職場環境を悪化させる行為」を組織的に行っているが、ブラック企業だと感じます。

 

つまり、ブラック企業は、自らブラック企業という意識がありません。あくまでも経営上の問題、で片付けられているのです。

 

■ブラック企業はなぜ生まれたか。

 

ブラック企業が生まれた背景として、

 

・経営環境のグローバル化

・長引く景気低迷

・利益最優先思想の蔓延

・コストダウン思想の蔓延

 

などが挙げられます。

 

もともとの日本型雇用に、経営環境の変化が加わったため、ブラック企業が生まれたという意見もありますが、私はそう思っていません。

 

なぜなら、「ブラック企業」と呼ばれる大手企業のほとんどは、ここ20年ほどで台頭してきた企業だからです。

 

日本型雇用と日本型経営を否定し、都合の良いところだけ、いいところ取りした上に登場したのが、ブラック企業とも言えるのです。

 

利益追求とコストダウンを最優先させた経営方針と経営計画の推進は、それを円滑に行うことの技術を発達させます。つまり、都合よく人を労働させる技術が発達するのです。

 

ですから、ブラック企業では、「違法」がまかり通ります。労働者の無知を利用し、すり込みと指揮命令権をちらつかせて、思考を麻痺させ、追い詰めていくのです。

 

バブル崩壊後の「リストラ」は、従業員はいざとなったら、切っても良いという考えを日本中に植えつけました。それに加え、「コストカット思想」が台頭し、労働力が「コスト」と考えられるようになりました。

 

いかに、コストをかけずに、短期間で人材を確保していくのか、というところで出てきた手法が大量採用、切捨ての手法でしょう。 短期間で人材を育てるには、徹底的にしごいていくことが手っ取り早い。しかも企業に従順な人材にしなければいけないわけですから、個性や人格なども徹底的に排除していく。それに耐えられるものだけが残ることを許される。

しかし、その過程では、ドロップアウトしたものは、自らの選択で辞めることができればいいのですが、その選択さえ与えられずに(気づかずに)精神疾患にかかったり、追い詰められたりします。

ですが、そうなってもブラック企業はなんとも思いません。これらの落伍者はあくまでも「経営戦略から自ら離れていった者」であり、精神疾患にかかっても「経営戦略上、要求される精神力を持ち得なかった者」でしかないからです。

このように、ブラック企業は、自らをブラック企業であると認識し、自浄する能力をはじめから失っているのです。

 

■パワハラとブラック企業の似ている点と異なる点

 

先程、私は、

「このように、ブラック企業は、自らをブラック企業であると自覚し、自浄する能力をはじめから失っているのです。」

と言いました。

 

これは、パワハラと通じるところがあるのです。

 

パワハラの加害者は、自分がパワハラをしていると自覚することはありません。

ですから、パワハラ加害者も自浄作用を持っていないことが多いのです。

 

私は、このブラック企業論の一番初めに、

ブラック企業=組織としてパワハラを行っている会社

 

と感じていると言いました。

 

しかし、(自分で言うのもなんだが)これには問題があるのです。

組織としてパワハラを行っているのであれば、ブラック企業=職場環境が悪化している、となりますが、

ブラック企業自身に自浄作用がない以上、ブラック企業は、ブラック企業であることを異常な状態とは思っていないのです。

つまり、ブラック企業にしてみれば、違法な状態、人格侵害など職場環境が悪化している状態も「正常」であるのです。

 

パワハラは、まだ個人対個人 もしくは個人対複数の人間関係で起こることですから、第3者が異常を感じたりして、対応する余地があります。

しかし、ブラック企業の場合、経営方針などの上層部の方針に起因してますから、会社内での自浄作用さえ望めないのです。

 

 

 

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上司から部下だけじゃない!? 誰のためにパワハラを防止するのか (ネット上のコラムから)

2014年8月29日

ネットでパワハラに関する面白いコラムを見つけたので、ここでご紹介します。

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1204/03/news009.html

(引用はじめ)

「職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職場上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう」

2012年1月30日に公表された厚生労働省によるパワーハラスメント(以下、パワハラ)の定義(外部リンク) です。

企業を取り巻く人権問題やメンタルヘルス問題、企業の不祥事や情報漏洩など、かつてはあまり世に出ることのなかった問題が今注目されています。なかでも精神障害による労災請求件数や実際の認定も増加傾向にあります。1998年には42件の請求が、2010年には1181件ですから、12年間で約30倍となったわけです。個別労働紛争相談件数をみても、いじめ・嫌がらせに関する相談は3万9405件という数で、こちらも10年でほぼ3倍にふくらんでいます。

……といっても、これらの相談がすべていじめ・嫌がらせというわけではなく、単なる受け手の誤解という事例もあります。

しかし、さまざまなハラスメントが潜む職場こそ、マイナス情報を上司に報告しにくい空気感を作り、隠ぺい体質が醸成されていくとも言われています。オリンパスの例をとっても、今回の事件と昨年の内部告発による訴訟事件との関連性は否めないと言えるでしょう。

そんな折に、冒頭のパワハラの定義が公表されたわけです。パワハラは造語ですから海外ではそのまま通じるわけではありませんが、日本で問題視され始めた事象だけに一体どういったものなのかを初めて世に明確にしたという点で意味があると言えます。

職場上の地位とは、上司が持つパワーです。人間関係などの職場内の優位性とは、上司とは限らず誰でも持つ可能性があります。学校の生徒同士のいじめなどもその優位性を使ったものでしょう。

「業務の適正な範囲を超えて」というのは、一番悩ましい判断基準ですが、例えば建設現場と研究所では大きな違いがあります。建設現場でボケッとしている部下に上司が「ばかやろう!」と大きな声で叫んでも業務の範囲かもしれませんが、シーンと静かな研究所で同じように叫んでは業務の範囲外になってしまう可能性があります。

そういった言動によって、精神的に病んでしまったり、身体的に働けない状態に陥ってしまえば、会社にとって大きなダメージです。また、パワハラを受けてなくても、それを見ていて気持ちの良くない周囲の社員の効率が落ちることも会社にとってはマイナスです。

では、上司から部下へのパワハラはいったいどれくらいの割合かというと、厚生労働省の外郭団体の調査によるとパワハラ問題全体の6割程度だそうです。つまり、残りは部下から上司、同僚から同僚ということです。

さて、パワハラとはどんな状態をイメージするでしょうか。

成績の悪い部下に対して、書類などを投げつけたり、デスクを蹴ったり……もしかすると、徒弟制度の残る料理人の世界などは今でも当たり前かもしれません。

または自分にとって都合の悪い意見を持つ部下を左遷したり、給与を必要以上に下げたりなどが考えられます。これらは悪意をもったひどい例と言えるでしょう。

一方、悪意はまったくなくても、ミスの多い部下をなんとか育てるために、あるいは何とか会社にとって利益がでるように部下に注意・叱責を続け、堪忍袋の緒がきれた瞬間に人権侵害言動が爆発してしまった結果ということも事象としては増加してきています。

高度経済成長のころ、あるいはバブルのころ、上司から必要以上の厳しい指導を受けて育った人にとっては、そういった指導は決して悪ではありません。むしろ、古き良き時代の思い出でもあり、それこそが立派な部下を育てる育成方法と思いこんでいる場合が多いのです。

社会全体が右肩上がりに伸びていた時代だからこそ許されていたことが、現在の混沌とした時代においては許されなくなってきています。上司のパワハラ的指導のもとでいくら身を粉にして頑張っても給料も上がらないのでは前向きにはなれないし、世の中に大きな役割を担っていると思えば耐えられることも、社内で隠蔽している情報が世の中にマイナスであるならば、自分のしている仕事へのやりがいやプライドがなくなってしまい、理不尽と言えるひどい叱咤を耐えることなど無理といえます。

 

 しかし、一方でパワハラになることを恐れ、上司が部下に対して必要な叱責・注意をできなくなっていることも現状として存在します。これは組織として大きな問題です。「事柄をしかっても人柄はしかるな」と言われているように、パフォーマンスそのものに対しては厳しい叱責は必要なことです。

ところが、正当な叱責であれ、それによってストレスを感じる部下がメンタル不全に陥ったり、お酒に誘うことさえ誘いにくい状況において、パワハラ防止そのものが弱者保護ととられることもあるようです。

ですが、それを弱者保護と思った時点でパワハラやセクハラ、そのほかのハラスメントそのものを防止することは不可能なことではないでしょうか。

なぜか。

それは私たち同じ人権を持つ人間同士は弱者・強者で分けることなどできないという視点から、この問題に取り組んでいかなくてはいけないからです。

弱者・強者ではなく、人としての違いはあります。その違いを受け入れ、理解し、それを生かしていこうとする視点があれば、ハラスメントなんて起きないでしょう。国籍、民族、性別、年齢、生まれた場所、学歴、生きてきた環境、すべてが違いとなるわけですが、そういった異文化の相手といかにコミュニケーションを上手くとっていくかが問われる時代です。

かつての古き良き時代のように、「あうん」の呼吸で分かってもらおうなんて無理な話だし、相手が黙って自分に従うなんて神様でない限りありえないことです。部下の態度が良くないと思えば、どんな状況におけるどんな言動が良くないのか、それがいかに会社にとって本人にとって損をすることになるのか切々と説明することが必要です。

部下の立場でお酒に誘われて行きたくないのであれば、なぜなのかを相手の気持ちを考えながらちゃんと断ることが必要です。言いたいことがあるのにそれを言わずに黙っていると、逆に表情などの非言語の部分にそれを表れてしまいます。上司はそれを見逃さない。すると、逆にパワハラを受けやすい状況を作ってしまうのです。

ある大手企業の社長だった男性にパワハラやセクハラについてどう思うかお聞きしてみました。すると、「部下がそれを外部に訴えた時点で自分の社内における成長をストップすることになるんだと分かっているのかな?」とのこと。これもパワハラ防止が弱者保護と感じているための言葉なのかもしれないと感じました。

 どちらにしても、外部に相談する前にちゃんと自分自身を相手に伝えることは、上司であれ、部下であれ、取引先であれ、夫婦間であれ、重要なことです。と同時に、相手が言いたいことをキャッチし理解することも重要です。

 そのために、言語情報である言葉をしっかり使いこなすとともに、言葉以外の情報である非言語情報と言われる表現を使いこなすことが問われる時代なのです。謝罪会見の「申しわけございません」という同じ言語情報でも、どんな表情で、どんな声で、どんな動作で発したのかによって、聞いている方の受け取り方が変わります。謝罪の気持ちがあるかないかを相手は非言語情報から感じ取るのです。

 さらに、どんな服装を着ていたか、ちゃんと身だしなみの整った髪型だったかまでを人々は見て、多くの情報を受け取っているのです。

 セクハラ、パワハラのタブー用語は何かなどと聞かれますが、実はセクハラもパワハラも、「何を言ったか」ではなく、「誰が言ったか」「どう言ったか」という非言語情報による影響の方が大きいことをここで声を大にして言っておきたいと思います。

 あいつも言ってるんだから自分もいいだろうと思った時点で大きな間違い! 気が付けばパワハラ上司として訴えられ、会社を辞めることになってしまった! そんなこともあり得る時代です。

 パワハラ防止を考えることは弱者保護ではなく、自分は強者と思いこんでいる古き良き時代を引きずっている「似非強者」の是正、一方で部下を思う愛すべき熱血上司の保護として必要なのかもしれないと感じる今日このごろです。(唐澤理恵)

 

(引用おわり)

 

記事とは考えが違う部分ですが、パワハラ防止は弱者保護ではなく、弱者を生産しないようにすることが大事なのと、職場環境の悪化を防ぐ観点で取り組まなければならないということです。

そして、パワハラ防止に関して言えば、「どう受け止められたか」を重要視すると、効果が薄れていく傾向があります。問題なのは、その言動が「業務の遂行に必要な範囲内」で「職場環境を悪化させ、効率低下や職場不安、メンタルへの悪影響」を引き起こしていないかと言うことになってくるのではないでしょうか。

 

 

 

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