パワハラ防止を通して職場環境の改善を創造する職場環境改善工房

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事例紹介・お知らせ

パワハラと過労による自殺 労災認定 「名ばかり専務」過労でうつ病

2014年9月9日

2014年9月8日 東京新聞の記事です。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014090602000242.html

 

(引用はじめ)

神奈川県大和市の物流業「アズマインターナショナル」(春日孝夫社長)の元専務で二〇一一年六月に自殺した男性=当時(54)=について、厚木労働基準監督署が、パワハラや過労によるうつ病が原因として労災認定したことが五日、分かった。遺族側代理人の川合きり恵弁護士が明らかにした。認定は八月二十八日付。

 春日社長は取材に「パワハラや長時間労働があったとは考えておらず、認定は非常に残念」としている。

 川合弁護士によると、男性は〇九年に専務になったが、実態は社長の指示に従って事務作業を行うなど「名ばかり専務」だったといい、一一年六月七日に自殺。会社駐車場に止めた車内で死亡しているのが見つかった。

 川合弁護士は同僚らへの聞き取りなどの結果として、「一一年五月に部下の不正経理問題があり、男性は社長からメールで『ばか』『アホ』とののしられた。亡くなる三日前には自殺を図ったことを社長に伝え、その際、包丁を突きつけられ『死ね』などと言われていた」と主張。これに対し春日社長は「『死ね』と包丁を突きつけたのではなく、『死ぬなら先に私を殺せ』と包丁を机に置いただけだ」と反論している。

 一方、男性の手帳からは、自殺前の半年間に月百時間を超える残業が三回あったことが判明。月二回ほどは会社駐車場の車の中で未明に仮眠を取る状況が続いていた。

 厚木労基署は、一一年五月下旬にうつ病を発症したと認定。川合弁護士は「専務の肩書があっても、社長の指揮で事務作業する労働者と認められた」としている。昨年四月に労災申請した妻は弁護士を通じ「上司のパワハラによって亡くなる方が二度と出ないよう広く訴えかけたい」とのコメントを出した。

(引用おわり)

 

もし、本当に包丁を目の前に出すような行為があったのであれば、それこそ異様であるという認識さえ失って、日頃からパワハラ行為が行われていたということも推察されます。

パワハラの加害は、それが「パワハラ」という認識が無くても、世間一般から見れば、異様で異常な行為であることを認識すれば、自ずから省みて収まるようになりますし、実際にそのような行為は。つまり、この社長は、この「異常」で「異様」な行為さえ、何の問題も無い、と思うほど、感覚が麻痺していたのでしょう。

こういう経営者に、「あなたは異常で、あなた自身の存在が会社にとって大きなリスクになってますよ」と気づかせるきっかけづくりも必要かと思います。

 

 

 

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栃木県が職員自殺でパワハラ調査 外部からの指摘で

2014年9月9日

2014年5月22日 47ニュースの記事です。

http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014052201001105.html

 

(引用はじめ)

栃木県動物愛護指導センターに勤務する男性職員(50)が4月中旬に自殺していたことが22日、県への取材で分かった。県は、男性がパワーハラスメントを受けたことが自殺の原因とする外部の指摘を受け、近く内部調査することを決めた。

 県によると、男性は4月15日から出勤せず、20日に宇都宮市の河川敷に止めた車内で、遺体で発見された。県警は練炭を使った自殺とみている。

 男性を知る動物愛護団体がパワハラを受けていたとインターネットのサイトに書き込むなどしているほか、5月21日までに同様の指摘、意見が電話とメールで県に50件ほど寄せられていた。

(引用おわり)

職場のパワハラ増 県労働センター相談件数、5年連続4千件超

2014年9月8日

埼玉新聞2014年5月21日の記事です。

http://www.saitama-np.co.jp/news/2014/05/21/03.html

 

 

(引用はじめ)

県労働相談センターに寄せられた労働相談の件数が、2013年度は4773件となり、前年度より18件(0・4%)増加したことが、県のまとめで明らかになった。

 そのうちパワーハラスメントや職場のいじめといった「職場の人間関係」の相談は前年度比129件(37・1%)増の477件(全体の10・0%)。

 県勤労者福祉課は「パワハラが浸透し、パワハラと感じる人が増えてきているのではないか」とみている。

 4千件を超えたのは5年連続。4773件の相談者は正規雇用2491件(52・2%)、非正規雇用2088件(43・7%)、事業主194件(4・1%)。月別では4、5月がともに450件で最も多かった。

 相談で最も多かったのは「賃金の不払いや引き下げなど」の801件で、16・8%を占めた。「解雇や退職奨励」が569件(11・9%)で続き、「退職や退職金」は前年度比61件増(12・5%)の550件(11・5%)となった。

 「労働保険」に関する相談は422件(8・8%)、「雇用に関すること」が201件(4・2%)、「労働組合や労使関係」は28件(0・6%)、「外国人労働者問題」は14件(0・3%)あった。

 県庁内(さいたま市浦和区)の県労働センターでは、労働に関する相談を電話やインターネットで受けアドバイスし、面談も行っている。

 相談は、同センター(048・830・4522)へ。

(引用おわり)

 

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パワハラの予防及び、パワハラの対応について書かれた新聞記事

2014年9月7日

1年以上前の記事であっても、現在に通じる記事というのもたくさんあります。

以下の記事は、現時点でのパワハラに関する議論の基本を忠実に捉えた記事だと思いますので、ご紹介します。

 

2013年5月 読売新聞の記事からです。

http://www.yomiuri.co.jp/otona/life/law/20130501-OYT8T00963.htm

(引用はじめ)

「会社にとって私は取り換えのきく部品、もしくは虫けらでしょう。でも、一寸の虫にも五分の魂です。この恨みが忘れられません。アイツだけは絶対に許せないのです」

その手紙には、パワーハラスメント(パワハラ )を受けたという40代の女性社員の生々しい告発の声と、告発に至るまでの経緯が事細かに記されていました。彼女の上司は「アイツ」呼ばわりです。

告発者の激しい怒りがにじみ出る手紙を読んで、人事部長の私は、頭を抱えました。この問題の背景にあるのは、2009年のリーマンショック後に進めてきた社内のリストラです。即席飲料を製造販売している当社では、健康飲料ブームにのり、十数年前から青汁の売り上げが急激に伸び始めました。社員を増やし、組織を急拡大したのですが、同業他社とのシェア争いで劣勢になったところでリーマンショックの直撃を受けたのでした。

彼女は、長年、本社の購買運輸部包装資材課に所属し、主に伝票の入力を担当していました。ミスのない完璧な仕事ぶりだったのですが、リストラに伴う業務の見直しで、北関東の出張所にやむなく異動してもらうことにし、配転の打診を行いました。

ところが、上司から打診を受けた時に、シングルマザーの彼女は、「幼稚園と小学校低学年の子ども2人の面倒を実家の母親にみてもらっているため、配転には応じられない」と主張し、異動を断ったのでした。

告発によると、それから約1年間、上司から一切新しい仕事を与えられず、同僚と仕事上の話をするのを禁止され、毎朝挨拶しても無視されたそうです。また、「女には無理」「役立たず」などと大声でどなられ、休憩時間に休憩をしていると、「やることが遅いし、手順が悪いのだから休憩なんかしないで、さっさと仕事をしろ」と言われたりしたというのです。彼女は、「これらはパワーハラスメントに該当し、会社には、私が被った精神的な損害などへの賠償責任があります」と主張しています。

パワーハラスメントについて最近よく聞きます。私は人事部長でありながら、恥ずかしいことに、基本的なことを知りません。パワハラ とは、具体的にどのようなもので、会社が責任を負う場合があるのか――といったことを教えてください。また、今回のケースで、会社に責任が生じるということであれば、単なる社員間のトラブルということで済ますことはできず、今後、会社としてパワーハラスメントを予防していく必要があります。具体的にどのような対応が求められるのかについても、教えていただけないでしょうか。(最近の事例を参考に創作したフィクションです)

近ごろ、注目を集めるパワハラ…ネットで炎上も

ご相談の事案のように、「自分にだけ仕事が与えられない」「同僚との会話を禁止される」「毎朝、挨拶しても無視される」「他の社員がいる前で、大声でどなられる」など、職場における「いじめ」や「嫌がらせ」といった職場のパワーハラスメント、いわゆるパワハラの問題が、近ごろ、社会的な注目を集めています。

以前はそれほど一般的に使われる言葉ではなかったですが、今や様々な場面で頻繁に使われるようになり、最近も、あるアニメにおける偽の声優オーディションを巡り、ネット上でパワハラ批判が起こり炎上しました(興味がある方は、「パワハラ」「炎上」のキーワードで検索すれば関連記事が上位を占めていますのでご参照下さい)。

都道府県労働局に寄せられる「いじめ・嫌がらせ」に関する相談は、平成14年度には約6600件であったものが、平成22年度には約3万9400件と5倍以上に増えています。また、民事上の個別労働紛争相談件数の中で「いじめ・嫌がらせ」に関するものは平成14年度には第4位でしたが、平成22年度には第2位となっています。さらに、東証一部上場企業を対象に行われた「パワーハラスメントの実態に関する調査研究」(平成17年中央労働災害防止協会)では、43%の企業が、パワハラあるいはこれに類似した問題が発生したことがあると回答し、82%の企業が、パワハラ対策は経営上の重要な課題であると回答しています。

このように、社会的な問題として顕在化してきたこともあり、厚生労働省の審議官なども参加する、職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議では、平成24年3月15日、「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」を公表しました。また、この提言に先立つ平成24年1月には、上記円卓会議のワーキング・グループが、「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ報告」を公表するなど、国もパワハラ 対策に積極的に乗り出しています。
パワハラとは何か

パワハラ は、法令上明確に定義されているものではなく、必ずしも一義的に捉えられません。例えば、前述の円卓会議ワーキング・グループ報告では、職場のパワハラは、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう」と定義されています。

また、法務省関連の資料では、「職場内での地位や権限を利用したいじめ」を指し、「職権などの優位にある権限を背景に、本来の業務範囲を超え、継続的に、相手の人格と尊厳を侵害する言動を行い、就労環境を悪化させる、あるいは雇用不安を与えること」とされています。

ちなみに、この連載の「営業課長が新入社員にセクハラ どうすればいい?」でもご説明しましたように、セクハラが、「セクシュアルハラスメント」(sexual harassment)という英語の略語であるのに対し、「パワーハラスメント(パワハラ)」は和製英語です。欧米では、職場のいじめとして「mobbing」「bullying」「moral harassment」といった語が用いられています。辞書によると「mob」の意味は「群れをなして襲う、寄り集まって喊声(かんせい)を浴びせる」とあり、また「bully」の意味は「いじめる、脅す、威張り散らす」とあり、この英語の直訳の内容が、パワハラ のイメージをつかみやすいかもしれません。
パワハラの具体例

では、パワハラの具体例としてはどのようなものがあるでしょうか。前述の報告書では、職場のパワハラの典型的な行為類型として次のようなものを挙げています。

(1)暴行・傷害(身体的な攻撃) (2)脅迫・名誉毀損(きそん)・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃) (3)隔離・仲間外し・無視(人間関係からの切り離し) (4)業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求) (5)業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと(過小な要求) (6)私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)

なお、報告書では、上記の類型のうち、(1)については、業務の遂行に関係するものであっても、「業務の適正な範囲」に含まれるとすることはできないとしています。いずれも、場合によっては刑事事件に発展するような行為であり、当然のことと思います。

それに対して、(2)(3)については、業務の遂行に必要な行為であることは通常想定できないことから、原則として「業務の適正な範囲」を超えるものと考えられるとされています。報告書も例外の存在を認めているわけです。さらに、微妙なのが(4)から(6)までです。報告書も、(4)から(6)については、業務上の適正な指導との線引きが必ずしも容易でない場合がある旨を指摘しています。こうした行為については、何が「業務の適正な範囲を超えるか」については、業種や企業文化の影響を受け、また、具体的な判断については、行為が行われた状況や行為が継続的であるかどうかによっても左右される部分もあると考えられるからです。

職場においては、会社業務を円滑に進めるために、管理職に一定の権限が与えられており、場合によっては、部下に対し指導や叱責が行わることがあります。例えば、取引先との約束時間を間違えて遅刻してきた時、同行した上司がつい「何やってるんだ!」とどなってしまったとしても、それだけでパワハラと評価することは難しいでしょう。

この上司の行動は、「業務の適正な範囲」に含まれる部下への指導であると考え得るからです。しかし、この言葉に加えて、「お前の将来はないものと思え」「だから、お前とは仕事したくないんだ」「親の顔が見てみたい」「ウワサ通りの役立たずだな」「仕事しなくていいから、帰って寝てろ」などと言ったり、さらにそれが日常的に繰り返されるとパワハラとなってきます。

つまり、部下への業務指導の一環としての「叱責」は許容されても、その叱責に加えて「嫌がらせ(ハラスメント)」の要素が加わってくると、パワハラ に転化するわけであり、この点が難しいところです。

なお、ここでは上司と部下の例を挙げていますが、パワハラ は、上司から部下に行われるものだけでなく、先輩・後輩間や同僚間などの様々な「優位性」を背景に行われるものも含まれるとしています。世間では、パワハラ というと、上司から部下に行われるものと思われがちですが、必ずしもそういうわけではありません。

ワハラの問題に取り組む意義

企業にとって、パワハラの問題に取り組む意義は、企業の損失を防ぐということにもあります。パワハラを受けた人にとっては、人格を傷つけられ、仕事への意欲や自信を失い、心の健康の悪化、休職や退職に至る場合があり、周囲の人にとっても、パワハラを見聞きすることで、仕事への意欲低下、職場全体の生産性への悪影響を及ぼしかねません。

また、企業にとっては、単に従業員間の問題にとどまらず、組織の生産性への悪影響や貴重な人材の休職・退職という損失、さらには、パワハラに企業として加担しなくとも、放置するだけで企業のイメージダウンにもつながりかねません。このように、企業にとってもパワハラの問題に取り組む意義は大きいと言えるのです。

なお、平成17年に東証一部上場企業を対象とした「パワハラは企業にどんな損失をもたらすか」というアンケート調査では、「心の健康を害する」「職場の風土を悪くする」「周りの士気が低下する」「生産性が低下」「十分に能力が発揮できない」「優秀な人材が流出」などといった回答が上位を占めています。
裁判に発展した事例

上記のように、パワハラは、それを放置した企業に対して徐々に目に見えない損失をもたらしますが、場合によっては、損害賠償請求といった裁判にまで発展することがあります。

ご相談者の会社内部で発生したケースと類似した事案で、裁判所は、会社に対し、慰謝料60万円の賠償責任を認めました(ネスレ事件、神戸地方裁判所平成6年11月4日判決)。この事件は、被告会社が、原告となった従業員に対して行った配転の打診が拒否されて以来、約1年にわたり、当該従業員に仕事をさせず、同僚に仕事の話しかけをさせなかったり、当該従業員に対し、「会社のノートを使うな」「トイレ以外はうろうろするな」など、繰り返し嫌みをいい、電話の取り次ぎにも口をはさみ、最後には電話を取り外してしまうなど、職場でのいじめ・嫌がらせが問題になったもので、裁判所は、当該従業員の上司等を通じてなされた会社の上記行為は加害の意図をもってされたものであると認めました。

また、名古屋地方裁判所平成16年7月30日判決は、会社に勤務する従業員が、先輩従業員から継続的に暴言、暴行を受け受傷した事故につき、会社及び先輩従業員に対する損害賠償請求を認めた事例(先輩従業員らに対し103万円余り、会社に対して129万円余りを認定)ですが、裁判所は次のような暴言があった事実を認めています。

「原告が膝を痛め…被告Aを欠勤し、翌20日出勤すると、朝の朝礼においてCから、『仕事の遅い人が来ました。昨日は早く終わったのに。』という発言が従業員全員の前であり、原告は屈辱的思いを味わった。その後も、Cから、原告に対し、『お前は馬鹿か、馬鹿は馬鹿なりの仕事をしろ。』とか、休憩時間に休憩を取っていると、『やることが遅いし、手順が悪いのだから、休憩なんかしていないで、さっさと仕事をしろ。』などの暴言が浴びせられた。そして、平成14年10月30日の朝礼では、Cから、『不景気のためリストラもある。』旨の話があり、そのころから、被告Bは、原告のことを『おい、リストラ。』と呼ぶようになった。」 ※被告A=勤務先の会社
地方自治体の責任が認められた事例も

横浜地方裁判所平成14年6月27日判決は、職場でのいじめによる自殺について自治体の責任を認めたものです。

川崎市の水道局工事用水課に勤務するAが、同課課長Bら上司3名が行った職場内でのいじめ、嫌がらせなどで精神的に追い詰められて自殺したとして、Aの両親(原告)がBらと川崎市に対して損害賠償を請求したものですが、川崎市について、いわゆる安全配慮義務違反を理由に国家賠償責任が肯定されています。判決は次のように判示しています。

「一般的に、市は市職員の管理者的立場に立ち、そのような地位にあるものとして、職務行為から生じる一切の危険から職員を保護すべき責務を負うものというべきである。そして、職員の安全の確保のためには、職務行為それ自体についてのみならず、これと関連して、ほかの職員からもたらされる生命、身体等に対する危険についても、市は、具体的状況下で、加害行為を防止するとともに、生命、身体等への危険から被害職員の安全を確保して被害発生を防止し、職場における事故を防止すべき注意義務(以下「安全配慮義務」という)があると解される。また、国家賠償法1条1項にいわゆる「公権力の行使」とは、国又は公共団体の行う権力作用に限らず、純然たる私経済作用及び公の営造物の設置管理作用を除いた非権力作用をも含むものと解するのが相当であるから、被告川崎市の公務員が故意又は過失によって安全配慮保持義務に違背し、その結果、職員に損害を加えたときは、同法1条1項の規定に基づき、被告川崎市は、その損害を賠償すべき責任がある。」
告発者と誠意を持って話し合い和解を

今回のご相談者のケースは、告発者の主張が全て事実であれば、パワーハラスメントの典型的な行為類型であると考えられます。したがって、会社としては、今後、裁判に発展した場合おいて、損害賠償責任を負う可能性が十分あると思われます。

ご相談者としては、きちんと事実関係を調査したうえで、その調査結果を踏まえ、告発者と十分話し合い、また当該上司に対する人事上の措置等、社内規定に基づいて適切に対応する必要があると思われます。

また、ご相談者も述べるように、今後二度とこのような事件が発生しないように、対策を考えておくべきです。
パワハラの予防策

では、パワハラを予防するためには、具体的に、会社として、どのようなことをすればよいのでしょうか。先に紹介した円卓会議ワーキング・グループ報告では、以下のようなことを指摘していますので、これを参考に、会社としての取り組み、対策を検討されるとよろしいかと思います。

(1)「トップのメッセージ」…組織のトップが、職場のパワハラは職場からなくすべきであることを明確に示すことが求められます。また、トップのメッセージを示すにあたっては、経営幹部が職場のパワハラ対策の重要性を理解することで、取り組みが効果的に進むことが考えられるため、特に経営幹部に、対策の重要性を理解させることが必要となります。

(2)「ルールを決める」…就業規則に関係規定を設ける、労使協定を締結する、予防・解決についての方針やガイドラインを作成する。

(3)「実態を把握する」…従業員アンケートを実施する。

(4)「教育する」…研修を実施する。パワハラは、人権問題、コンプライアンス、コミュニケーションスキル、マネジメントスキルなどと関連が深いものであることから、パワハラ研修をこれらの研修と同時に行うことで、より効率的・効果的なものとなると考えられます。なお、周知啓発や研修を行ったり、相談窓口の役割も担うなどのパワハラ対策を推進する担当者を養成することも、予防と解決の双方にわたって有効な手段と考えられます。

(5)「周知する」…組織の方針や取り組みについて周知・啓発を実施する。

以上のような対策を十分に実施して、二度とパワハラが職場で起きないような社内体制を構築してもらいたいと思います。なお、最後に、前述円卓会議で紹介された、ある企業の人事担当役員の言葉をご紹介します。この言葉は、パワハラ関係の様々な資料で引用されていますのでご存じの方も多いと思いますが、心にしみる良い言葉なので、ご紹介しておきたいと思います。

「全ての社員が家に帰れば自慢の娘であり、息子であり、尊敬されるべきお父さんであり、お母さんだ。そんな人たちを職場のハラスメントなんかでうつに至らしめたり苦しめたりしていいわけがないだろう。」

(引用終わり)

 

上記記事に付け加えれば、パワハラ防止においては、「現場における実践」が必要であり、

そのためには、「パワハラ防止理念」(トップのメッセージ)、「パワハラ防止行動指針」を策定し、それを行動として現場において実施させることが必要だと感じています。

 

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同僚にパワハラの男性教諭を懲戒免職 豊田の中学

2014年9月7日

中日新聞2014年5月16日の記事です。

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2014051690160416.html

 

(引用はじめ)

愛知県教委は16日、同僚の女性教諭にパワーハラスメントを繰り返し、一方的にキスをしたとして、豊田市立中学校の男性教諭(40)を懲戒免職とした。

県教委によると、教諭は同市内の別の中学校に勤務していた昨年9月ごろから、後輩の女性教諭のほほや肩を頻繁に触った。12月には、依頼した仕事を後回しにされたことに腹を立て「もう俺の仕事に一切手を出すな」とののしり、女性が泣いて土下座をして謝っても許さなかった。

その後も「おまえのやったことは許さない。教師が嫌になったらやめちまえ」などと罵倒したり、女性教諭を校長室に呼び出して叱責した後、一方的にほほや口にキスするなどした。

今年3月、女性教諭が学年主任や校長に事実を打ち明けて発覚した。男性教諭は県教委の調査に事実を認め、「キスは、気分がハイになってやってしまった。長時間罵倒したのは、自分の了見の狭さだった」と反省の態度を示し、女性教諭に直接謝罪した。

(引用おわり)

職場の「パワハラ」発言をこっそり録音しても大丈夫? 無料相談も承っています。

2014年9月6日

クリックすると、FACEBOOKでシャアできます。

クリックすると、FACEBOOKでシャアできます。

私がよくお世話になってる「名古屋北法律事務所」の、白川秀之先生が、弁護士ドットコムで書かれたパワハラの録音に関する記事です。

「録音」に関しては個人の方から私もよく相談を受けますので、載せておきます。

録音に関しては私もほぼ同意見です。

http://www.bengo4.com/topics/1705/

 

(引用はじめ)

「職場の「パワハラ発言」こっそり録音――裁判で「証拠」に使うことができるか?」

 

上司から受ける暴言や無視、陰口といった嫌がらせ行為。こういった職場の権力を利用した嫌がらせは「パワーハラスメント(パワハラ)」と呼ばれ、社会問題になっている。

 

 

弁護士ドットコムの「みんなの法律相談」コーナーにも、上司から陰口をたたかれているという悩みが寄せられている。会社に訴えても事態が良くならなかったため、投稿者は職場にボイスレコーダーを置き、自分がいないときの陰口を録音したそうだ。

 

投稿者は、その録音を「証拠」として改善を要求したいと考えているが、逆に上司から「違法録音だ」と言われないか心配しているという。こうした録音行為は「違法」なのだろうか。また、隠しどりした音声は裁判などで「証拠」として使えるのだろうか。労働問題にくわしい白川秀之弁護士に聞いた。

 

●パワハラ・セクハラの証拠集めは「犯罪」ではない

 

「パワハラやセクハラの証拠として、加害者の声をICレコーダーなどでこっそりと録音すること自体は、なんらの犯罪行為にも該当しません。

 

また、こっそりと録音したことで、慰謝料等を支払わなければならない、ということもありません」

 

プライバシーの侵害になるのでは?

 

「録音場所は、自分の所属する職場です。また、録音した会話のうち、証拠として使うのは被害者(投稿者)のことを話している部分です。少なくとも、会話のその部分は、加害者のプライバシー権を侵害するとはいえません」

 

では、内緒で録音した内容を、裁判などの証拠に使うことは可能だろうか。

 

「そうですね。録音した音声データを、パワハラやセクハラを理由とする損害賠償請求訴訟で、証拠として使うことは問題ありません。ただし、もしそれが『著しい反社会的手段により』採集した証拠だと見なされれば、裁判で使えない場合もあります」

 

●職場の会話の「隠しどり」は証拠になるか?

 

「著しい反社会的手段」とは、いったい、どんな手段なのだろう。

 

「録音ならたとえば、『秘密にしておくから』『録音はしていないから』と相手をだまして、こっそり録音をしたような場合でしょう。また、自分以外の第三者と会話している様子を盗聴するような場合も、当てはまるときがあると思います。このような場合には、ケースバイケースですが、証拠として使えないことがあるでしょう」

 

それでは、今回の事例は?

 

白川弁護士は「自分がパワハラやセクハラの被害を受けているとき、その証拠を集めるために、職場の会話をこっそり録音する程度でしたら、それを『反社会的』というのは難しいと思います。裁判でも証拠として使えるでしょうね」と話していた。

 

なかなか無くならないパワハラ・セクハラ。録音などで、しっかりと証拠を集められれば、救済に一歩近づけるかもしれない。

(引用終わり)

 

 

一見、「録音」することに躊躇いを感じる方も多いかと思いますが、自分の言葉が入っているものであれば、基本的に問題はありませんし、違法性もありません。

つまり、今後の確認の為に、自分の会話を記録する事は問題はないのです。

 

パワハラ地獄敢闘記

クリックすると、アマゾンの本購入ページに行きます。ぜひ、買って読むことをお勧めします。

 

また、私自身のパワハラ体験談でもある、「パワハラ地獄敢闘記でも、実際に労働審判に証拠として提出した「録音」の会話が生々しく出てきます。

 

その一部を紹介します。

【引用はじめ】

「だから、私の申しあげてることを、もうちょっと受け止めていただければ」

「あのなあ、お前がキッチリしたらなんで俺がパワハラになるような、大きな声出すねん」

「じゃあ、指示指導の中では、パワハラも止むを得ないということですか。」

「あたりまえだろ。言われたことやらんのだろ、お前自分ではいはいはいはい聞いとって、今言うてもせん奴が、今同じようなミスで、同じような口調で言うて聞くんかい。俺そこを待つまで気は長ごうないし、な、そこは、だからそこのところでババっと言って、注意するよ。キチンとしたら後はきかんわい。(後略)」

ついに出た。パワハラ容認発言。恫喝口調でかなり大きい声だったから、バッチリ録音できているだろう。

【引用終わり】

 

実際に、裁判所にこの録音を提出しましたが、違法性について、問われる事はありませんでした。

 

 

「録音する」という行為が、果たして許されるのか、違法ではないのか・・・・と不安がる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そして、パワハラに対抗したいという方であれば、どのような録音方法が許されるのか知りたい、というのも正直な気持ちではないでしょうか。

 ですから、上の記事を読まれた方 は、記事を読んで、「あっ、黙ってこっそり録音して大丈夫なんだ!」と安心してしまうとおもいます。

 

しかし、録音があるから、そのままパワハラを証明できて、有効な武器になるとは限らないのです。

 

録音の存在を、パワハラの改善のために有効に使うためには、録音の内容の、どの部分がパワハラに当たるのかを、パワハラに関する法律や法理、パワハラの定義、パワハラに関する裁判例などを照らし合わせて、理路整然と説明できなければいけません。

 

つまり、パワハラについて熟知していない人間が、録音の存在を頼りに、パワハラ改善を要求することは、かなりのハイリスクを抱えることになりかねないのです。

 

実際、私も多くのパワハラ現場の録音を聞いてきましたがそのほとんどは、それだけで「パワハラである」と判別できないものです。

 

という事は、録音がかえって、「パワハラかどうか分からない状況」の証明となり、パワハラ改善につながらない可能性も非常に高いのです。

そもそも、パワハラの証明で録音が有効になるのは、法廷の場においてであり、大概は弁護士さんが法理や法律、裁判例にのっとって、録音を論理的に証拠として提示しているからこそ、効果があるのです。

しかし、パワハラ改善要求の場では、録音は逆効果を招きかねません。かえって担当者や関係者の拒否反応を引き起こし、感情的にさせ、事態を悪化をさせかねません。

 

録音だけではなく、継続的にメモなども残し、いつ何処でどのようなことをされたのか、事細かに体系的にまとめておき、説明できることによって初めて、パワハラ改善要求の場では、録音が効果的になってくるのです。

専門家の意見も聞かず、ただ、録音の存在だけでパワハラ改善を要求する事は、「これだけではパワハラとは言えない」と判断される可能性が非常に高いということを知っていただければと思います

 

パワハラ 対処

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パワハラの録音に活用方法については、以下もご参照ください。

録音を、パワハラ防止の為に、有効に使っていく方法

■パワハラ防止の為の心構え

■会社にパワハラを認めさせ、パワハラ防止の取り組みをさせた事例

■パワハラ防止を前提とした「パワハラ防止」の定義について

 

また、職場環境改善工房が対応した実際のパワハラ事例も参照ください(下線部をクリック)

実際のパワハラ相談事例1 中途で入ってきた上司の言動が・・・これってパワハラですか?

実際のパワハラ相談事例2 相談事例:盗撮と脅し

実際のパワハラ相談事例3 これはパワハラだ!損害賠償を請求したい!

実際のパワハラ相談事例4 入社直後からのパワハラ

実際のパワハラ相談事例5 派遣元社員の対応

実際のパワハラ相談事例6 職場の仲間が自殺に至ったのを見かねたパワハラ相談事例

実際のパワハラ相談事例7 人権侵害著しいパワハラ事例

実際のパワハラ相談事例8 上司からパワハラを受け、職場追放されたが、改善案を提示された上で職場復帰できた事例

 

「パワハラの無い職場」の定義を発表します。

2014年9月6日

私が研究に研究を重ねて考案した「パワハラの無い職場」の定義を発表します。(2014年10月7日改定)

 

 

『心身の健康が維持しやすく、社員間のコミュニケーションが円滑で、ひとりひとりの能力が生かされることによって、業務の効率化やイメージアップにつながっている職場』

 

 

この定義は、パワハラ防止に対する、難しそうな印象を払拭し、

「パワハラ無い職場」をわかり易くイメージさせることによって、

より多くの企業にパワハラ防止に取組んでいただこうと考え出したものです。

 

 

 

もともと、職場環境改善工房では、パワハラ防止の観点から、パワハラの定義を、

 

職場環境を悪化させる行為

 

と定め、職場環境の悪化を未然に防ぐ為に、どのような方策が必要になってくるのか、研究をしてきました。

 

まず、重要なのは、職場環境の悪化がどういう状況をもたらすか、を見極めなければいけません。

 

 

①メンタルを病む人の増加

②長時間労働の蔓延化

③業務効率の低下と、モチベーションの低下

④離職率の上昇

⑤人材の質の低下

 

以上のような結果が考えられます。

 

そして、こういう状況は、大別して次の状況から生じてくると考えられるのです。

 

・心身の維持がしにくい状況・・・・・強いストレスが継続してかかることによって、人の心を蝕み、セルフコントロールができない状況に追い込まれていく。

 

・コミュニケーションが取れない状況・・・・・・意図的であるなしに関わらず、コミュニケーションが阻害され、業務遂行や人間関係の構築に支障がでている。

 

・能力が発揮できない状況や人材が育たない状況・・・能力が発揮できないことで業務効率が下がり、人材が育たないことで、離職率が上がったり、企業の発展を阻害している。

 

 

そして、これらの状況が、どのような行動によって、引き起こされるかと言うと、次の6つの行動類型になります。

 

 

(1)身体的な攻撃(暴行・傷害)

(2)精神的な攻撃(脅迫・暴言等)

(3)人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)

(4)過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)

(5)過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)

(6)個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)

 
これは、パワハラの行動類型と呼ばれます。

 

これに職場環境改善工房では、次を加えます。

 

 

 

(7)行き過ぎた指揮命令権若しくは業務上の権限等の行使

 

この(7)は、単独ではなく、(1)~(6)の行為を伴います。パワハラは、職場と言う特殊な力関係の中で生じるものですから、何らかの権限を前提として生じるのです。

 

 

 

つまり、パワハラを防止していくためには、

 

①社員が心身の維持をしやすくするための方策

②コミュニケーションの円滑化の方策

③能力向上などの人材教育の方策

 

をしていく必要性があるのです。

 

この三つの方策を施すことにより、社員の能力が向上し、

業務効率が上がっていき、人材が育ち、企業のイメージアップに繋がっていくのです。

 

 

 

でも、これって・・・・・・当たり前のことですよね。

そうです。パワハラ防止は難しくない。当たり前のことをしていくことが、

パワハラの無い職場に繋がっていくのです。

 

 

仕事の能力不足の改善策について。

2014年9月6日

拳

 

従業員の能力不足に対する対策というのは、経営者の方、管理者の方から見れば、頭を抱えるところではないかと思います。

 

能力不足への対応は大きく二つに分かれます。

 

一つは本当に能力不足である場合。

 

一つは能力不足を仕向けられている場合です。

 

能力不足の見分け方は、大枠で「職場や仕事への想い」があるかどうかでだいたい分かります。

(しかし、社内での相談の場合、この基準を当てはめると、処理が優先され、相談者の納得が得られず、悪い方向に行く可能性があります。)

 

想いのある方は、仕事に対して取組んでいますから、それなりの仕事上の実力をもっていますし、想いの無い方は権利だけを主張する傾向があります。

 

しかし、いずれにせよ、社員の教育は企業の義務の一つです。

というより、能力不足を理由として、会社は辞めさせる事は極めて難しいのです。

 

ということは、能力不足の社員に対しても、教育を行っていく必要性があります。

 

しかし、場合によっては、その教育や評価システムを盾にとって、能力不足を仕向けていく場合があります。

 

 

私の相談事例では、20年勤続の事務員の女性が、新しく着任した上司とそりが合わず、その上司から、

 

・挨拶を返さない

・仕事上の必要な情報を与えない。

・部下にその女性と関わらせないようにする。

 

という状況を作ったのち、研修や査定の評価で最低ランクに落とし、会社の判断を「解雇相当」と惑わせ、辞めさせた、と言う事例があります。

 

明らかな不当解雇なのですが、その方は精神的に相当まいってしまい、そのまま辞められました・・・・・・。

 

もし、その方が理不尽と戦う覚悟がおありでしたら、会社側の非を認めさせることができたと今でも思っております。

 

いずれにせよ、能力不足に対する対策として、

 

「しつこく、教育をしていく。けっして辞めさせるなど考えてはいけない」

 

というのが基本と成ります。

 

 

パワハラ防止対策の基本はコミュニケーションの能力向上の研修にあり

2014年9月5日

パワハラ防止対策というのは、実は答えがないんです。

また、完璧なパワハラ防止対策というのも存在しません。

 

なぜなら,人の心というのは常に変化するからです。

今日の友は明日の敵、とでも言いましょうか。いつどこでパワハラは発生しても可笑しくないのです。

と言って、手をこまねいている訳にもいきません。

 

パワハラのほぼ100%が、人の心情から発生している、といっても過言ではないでしょう。データーはありませんが、私がパワハラに遭っている方のサポートを通して、感じることです。

要は、「あいつ気に食わん」という心情です。 また、自分の中に溜まったストレスや心の澱を吐き出すために、特定の人間をいじめる、ということも考えられます。

そして、暴行や恫喝、侮辱、拘束などの行為をするのです。

また、組織の性質や人間関係を利用して、陰湿に人を追い込んでいくこともあります。

なぜ、そのようなことがまかり通ってしまうのでしょうか。

 

パワハラが問題化するのは、一方通行的なコミュニケーションの強要が積み重なり、モチベーション悪化、効率低下、うつ病の発症、退職の強要などが引き起こされるからです。

しかし、業務命令の名の下に、上司の権威を利用したり、 仲間はずれにして、仕事の遂行を妨げるなど、コミュニケーションが拒否される場面が、パワハラの現場では多々見られます。双方相通じたコミュニケーションが欠乏しているのです。

 

つまり、コミュニケーションが円滑でない組織は、パワハラが横行しやすいのです。

私は常々、パワハラ=職場環境を悪化させる行為 と唱えてきました。

つまり、コミュニケーションの欠乏が職場環境の悪化を引き起こしているのです。

となると、個々のコミュニケーションの円滑化を如何に図っていくか、というのが、パワハラ防止対策の一歩となります。

 

 

なので、職場環境改善工房では、ハラスメント研修の一環として、コミュニケーションの向上を図る研修も提供しております。
以下、職場環境改善工房流のコミュニケーションの考え方をお教えいたします。

社員教育

コミュニケーションがうまくいくと、仕事がスムーズにいき、自身の能力向上にもつながります。
コミュニケーションは、仕事を前進させるツールとして、必要不可欠なのです。
ですから、誰でもコミュニケーション能力を高い人でありたいと願うのです。

なのに、なぜ、コミュニケーションがうまくいかないと感じてしまうのでしょうか?

 

①まず、自分の心ぐせを知ることが大切

 

己を知り相手を知れば、百戦危うからずと申します。
コミュニケーションの基礎は、「まず自分を知る」ところから始まります。

人にはそれぞれコミュニケーションのパターンというものがあります。
それは、過去に感じ取った感情パターンの積み重ねで無意識・無自覚に構築されています。
つまり、以下に対する判断基準を重ねてきたことで、今のあなたは無意識・無自覚のコミュニケーションパターンを作ってきたのです。

・ものの見方(先入観 固定観念 思い込み)
・考え方(プラス思考 マイナス思考)
・感じ方(五感 感情)
・態度
・表情
・言葉(内心の本音 外向けの言葉)
・行動(早い 遅い ゆっくり)
・仕事の仕方(計画的 テキパキ 指示待ち)
・人間関係(自分の気持ち満たしてくれそうな人を周りに置く)
・好み・趣味

そして、一つ一つのコミュニケーションには、以下の感情が溶け込んでいます。

①快の感情
・喜び(楽しい・嬉しい・気持ちよい・心地よい・美味しい・きれい・かわいい)
※コミュニケーションの相手への愛情がともわない場合、喜びは深い感情の仮面感情となり、マイナスの感情となります。

②不快の感情
・喜べない(つまらない 面白くない 白ける)
・悲しみ(淋しい 辛い 苦しい 憂鬱)

・恐れ(不安 心配 怖い 怯え)・怒り(イライラ ムカつく 不満 腹立つ)

 

子供の時から、瞬間瞬間に判断基準×感情のパターンを積み重ねることで、皆様のコミュニケーションパターンが決まってしまっているのです。

しかも、このコミュニケーションのパターンは、ほとんどがマイナス感情として無意識無自覚に蓄積されているのです。

ということは、コミュニケーション能力の向上のためには、
・自分の無意識無自覚のマイナス感情のパターンを知る!
ことが必要不可欠なのです。

 

 

プラスの影響を与えるコミュニケーションの根っこには「愛情」がある

コミュニケーションの能力を向上させるには、「愛情」をもつことが大事です。
プラスの影響を与えるコミュニケーションには必ず「愛情」が伴っています。

人間はだれでもマイナスを持っています。
なぜ、コミュニケーションがうまくとれないのか? それは、自分のマイナス感情を直視したくないのと、相手からのマイナスを受け取ることを避けているからです。

人間のコミュニケーションパターンには必ず
「快」を求めて「不快」を避ける
が根本にあります。
そこには、自分の欲を保とうとする自我意識が潜んでいるのです。

ですから、己の欲が溶け込んでない、ただ相手を思いやる愛情を根本において、コミュニケーションをとることが大事なのです。

職場環境改善工房のコミュニケーション研修では、
・ただ、「あいさつ」をしよう
・ただ、「感謝の言葉」(ありがとう)を言おう。

と言っています。実はこれがとても難しいのです。あいさつひとつとっても、
・「恥ずかしいなあ」・・・・「言いたくないなあ」・・・

などのマイナス感情を潜ませていると、どこか暗い気持ちを自分にも相手にも抱かせてしまいます。
でも、マイナス感情を持ちながら、仕方なしにあいさつをしている人はとても多いのです。

ただ、気持ちよくあいさつをするには、相手への思いやりが大切です。
ただ、感謝の気持ちを伝えるには、相手への思いやりが大切です。
そこには、必ず愛情が根っこにあるのです。

愛情を根っこに抱く。それがコミュニケーション能力を向上させるための基本的な心構えなのです

 

コミュニケーション研修の問い合わせを承っております。こちらの画像をクリックするか、090-7312-3133までお問い合わせ下さい。

コミュニケーション研修の問い合わせを承っております。こちらの画像をクリックするか、090-7312-3133までお問い合わせ下さい。


 

 

 

 

病院がブラック化している?

2014年9月5日

パワハラ無料相談実施中

 

 

ビジネスジャーナルというHPで面白い記事が載ってましたので、ご紹介します。

 

http://biz-journal.jp/2013/05/post_2080.html

 

(引用はじめ)

病院勤務医と看護師が置かれた職場環境は、ブラック企業よりも過酷かもしれない。日勤-当直-日勤で連続48時間勤務、月間労働時間が300時間超……こんな状況も決して珍しくないのだ。

医療従事者が疲労した状態で治療や手術に臨めば、医療ミスも発生しやすい。医療従事者の健康が確保されてこそ、患者の安全も確保されるのだが、現実はそうではない。

日本医師会(以下、日医)が2008年度に実施した調査では、医師たちの悲鳴が数多く寄せられた。「正直自分の健康に手は回らない」「超勤簿に45時間以上と書くと病院長から呼ばれるので書けない」「当直の翌日は、集中力の低下・注意散漫となり、医療事故が起こりやすい状態になっていることが自分でもわかる」

日医が08年度に調査したところ、医師の睡眠時間は1日5時間未満が9~10%、6時間未満が41~44%。さらに6%の医師が、死や自殺について1週間に数回以上考えていたことが明らかになった。ところが、「同僚に知られたくない」「自分が弱いと思われたくない」などの理由で、53%が自分の体調不良についてまったく相談していないのだ。

●看護師も疲弊

看護師をめぐる就労環境も同様で、日本看護協会(以下、日看協)の調査によると、11年度の看護師1人当たりの月間夜勤時間は80時間超が17.3%、72時間超が31.9%という状況だ。6年前のデータだが、日看協の調査で、職場環境に関する離職理由では「勤務時間が長い・超過勤務が多い」(21.9%)が最も多く、次に「夜勤の負担が大きい」(17.8%)が多かった。

日本の看護師数は11年に141万人だったが、高齢化社会のピークを迎える25年に必要な看護師数は、厚生労働省の社会保障改革に関する集中検討会議の試算では195~205万人。あと60万人を増員しなければならず、毎年4万人以上の増員が必要な計算だ。

職場への定着を図ることが喫緊の課題で、日看協会長の坂本すが氏は、3月24日に都内で開かれた「医療分野の『雇用の質』向上シンポジウム」で、「日本の看護の課題は離職をなんとか防ぐこと」と指摘した。

医師と看護師にとって過酷なのは労働時間だけではない。病院では、患者やその家族からの暴言、暴力、セクハラなどの被害を数多く受けている。

都内の私立大学病院で構成される私大病院医療安全推進連絡会議が11年12月に実施した調査で、11病院の職員(医師、看護師、事務員など)2万2738人から得た回答は、過酷な実態を浮き彫りにした。過去1年以内に暴言を受けた職員は41.5%、暴力は14.8%、さらにセクハラを14.1%の職員が受けていた。

これは、ブラック企業をしのぐ惨状ではないのか。ある病院の副院長は、暴言の実態を次のように話す。

「ちょっとした手術ミスで、患者と家族に担当医が謝罪をしたことがあった。私も責任者として同席したのだが、患者の家族から人格を否定されるような口汚い言葉で罵倒された。それも1時間近く。ひたすら頭を下げ続けたが、心が相当へこんだ」

長時間労働、暴言、暴力、セクハラ–医師も看護師も、これだけの惨状の中で患者の健康を支え、命を救おうと心身を削るようにして働いているのだ。

木●ガイドライン明文化を迫られた看護師の職場環境

もちろん、医療界も改善に必死である。日医は08年、勤務医の健康支援に関するプロジェクト委員会を発足。「医師が元気に働くための7か条」「勤務医の健康を守る病院7か条」の2種類のパンフレットを作成して啓蒙を進めているほか、病院産業医に対する医師の健康支援研修、都道府県医師会での職場環境改善ワークショップの開催などに取り組んでいる。

日看協も同様のワークショップを都道府県単位で実施し、短時間勤務やフレックスタイムを導入した病院が12年に50.2%と半数を超えた。その結果、常勤看護師の離職率は07年に12.6%だったが、11年には10.9%に低下した。さらに今年3月に発行した「夜勤・交代勤務に関するガイドライン」で、以下のような勤務編成基準を示した。

・勤務と勤務の間に、最低11時間以上の間隔をあける。 ・拘束時間は13時間以内とする。 ・夜勤の連続回数は最大2連続(2回)まで。 ・夜勤の途中で連続した仮眠時間を設定する。 ・2回連続の夜勤後は概ね48時間以上の休息を確保する。 ・連続勤務日数は5日以内。

これらの基準を明文化せざるを得ないのが、看護師の職場環境の実態なのである。

現場で成果を上げている対策のひとつは、勤務時間や勤務日数を短縮しながら正規雇用される短時間正職員制度の導入である。医療分野の「雇用の質」向上シンポジウムで取り組み事例を発表した三友堂病院(山形県米沢市)は、08年に導入した。

同院の短時間正職員の看護師は08年に6人で、以降に減少した年もあったが、今年は15人に増員。法人全体の看護師数は08年に185人だったが、昨年は228人に増員している。

●過酷な職場環境の原因は医師不足

シンポジウムでは日本医師会副会長の今村聡氏、厚生労働審議官の大谷泰夫氏も、それぞれ職場環境改善策の枠組みを提言したが、「正しい現状認識がされていない」と会場内から疑問がぶつけられた。

発言したのは、埼玉県済生会栗橋病院院長補佐の本田宏氏である。本田氏は約10年前から医師不足による医療崩壊を訴え続けている、医師不足問題のオピニオンリーダーだ。

「過酷な職場環境の原因は医師不足にある。シンポジウムのテーマである雇用の質ではなく、雇用の量が問題なのだ。いまの医師数では高齢化の波に追いつかない。量が問題なのに質を議論しているというボタンの掛け違いに、早く気づいてほしい」(本田氏)

司会者に意見を求められた今村氏は今村医院の院長で、三井記念病院や神奈川県立こども医療センターで勤務医を経験している。「今日は日本医師会副会長の立場で話した」と断ったうえで、今村氏はこう答えた。

「医師不足の問題はその通りだと思うが、現状でできることがあるのではないかと思って今日は話した。ワークショップでは、質を向上させる取り組みで職場が改善されるという意見が出ている。この取り組みに一定の理解をしてほしい」

同じく意見を求められた大谷氏は、次のように答えた。

「医師数についてはいろいろな議論がある。この5年で医学部の定員を2000人増やした。チーム医療と労務管理の改善などで、雇用の質を改善できる。量と質の両方で取り組むことだと思う」

本田氏が指摘するように医師不足が改善されない限り、抜本的な職場改善には至らない。

医師不足の解決策である医学部の新設には賛否両論があり、しかも政界絡みのきな臭い噂も流れているが、必要な施策だろう。一方で、患者と家族による暴言、暴力、セクハラへの対処も深刻な課題だ。医療ニーズが拡大する中での医療崩壊–これを阻止するには、患者と家族の良識も問われている。 (文=編集部)

(引用終わり)

 

日勤・夜勤と不定期な職場で、かつ、患者の要望にもこたえなければならない医療現場はまさしく過酷な現場です。

患者や家族の良識もありますが、過酷な状況とそれに伴う、気遣いの届かなさが、患者へのストレスになってる部分もあるのではないかと思います。

 いずれにせよ、私たちの健康や命にかかわる事ですから、真剣に考えなければいけません

 

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